来秋ドラフト候補の関大・山本は1回2/3を4K 阪神スカウト「馬力ある」

[ 2017年11月11日 08:33 ]

第48回明治神宮野球大会第1日・大学の部1回戦   関大1―2創価大 ( 2017年11月10日    神宮 )

 明治神宮野球大会が10日に開幕し、大学の部では、2年連続出場の関大が創価大に1―2で惜敗し、45年ぶりの勝利はならなかった。大商大は富士大に1―4で完敗。高校の部では、日本航空石川が延長10回タイブレークの末に日大三にサヨナラ勝ちした。

 初優勝した1972年以来の勝利は遠かった。1点差惜敗にあって唯一の光は2番手で登板した150キロ右腕・山本隆広投手(3年=桜宮)の力投だった。7回1死二塁から登板。後続を断ち切ると、1回2/3を4奪三振、無失点で切り抜けた。最速は149キロを計測。来秋ドラフト候補に挙がる3年生は「強気に押せたことはいい経験になった」と今後を見据えた。

 今秋のリーグ戦・近大2回戦で完全試合を達成。同リーグの完全試合は04年春に染田賢作(同大)が京大1回戦で記録して以来2人目の偉業だった。1メートル72と小柄だが、下半身を使った力強いフォームが特徴的。剛速球投手として阪急(現オリックス)で活躍したOBの山口高志アドバイザリースタッフの指導の下、体が開く癖を修正。外角への力強い直球は鍛錬の証しだ。

 阪神の畑山俊二チーフアマスカウトは「指にかかった時の直球は素晴らしいものがあるし、体は小さいけど馬力もある」と評価した。早瀬万豊監督も「来年は山本がいるし、新しい投手も出てきてくれれば、もっと強くなる」と雪辱を期した。(吉仲 博幸)

 ◆山本 隆広(やまもと・たかひろ)1997年(平9)1月27日生まれ、大阪府阪南市出身。5歳から「東鳥取ファイターズ」(軟式)で野球を始め、捕手。鳥取東中では軟式野球部に所属し、遊撃手。中2秋から投手転向。桜宮では1年秋からベンチ入りし、2年秋から背番号1。関大では1年秋から登板。最速150キロ。持ち球はフォーク、チェンジアップ。50メートル走6秒1。遠投110メートル。1メートル72、77キロ。右投げ左打ち。

続きを表示

2017年11月11日のニュース