巨人ドラ1・鍬原“画伯”描く夢は「奪三振王&沢村賞」

[ 2017年11月9日 05:50 ]

鍬原はボールに描いたジャビットの絵を見せて笑顔
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 巨人からドラフト1位指名を受けた中大・鍬原拓也投手(21)が8日、東京都新宿区の同大市ケ谷田町キャンパスで、岡崎郁スカウト部長(56)らから指名あいさつを受けた。絵を描くことが特技の152キロ右腕は、プロでは先発で勝負する意向を示し、目標に奪三振王と沢村賞獲得を掲げた。

 カメラマンからの要望に応え、鍬原がフェルトペンを握る。わずか数分間でジャビット人形をサインボールに模写し、会見場から拍手が起こった。152キロ右腕は「1軍に定着すること。将来的には球界を代表する投手になりたい」と初々しく語った。

 特技は「絵を描くこと」。小学6年時にブルドッグの絵を周囲から褒められ、のめり込んでいった。「暇なときに写し絵とかキャラクターとかを描いていました」と振り返る。

 直球だけでなく、器用な指先から繰り出されるシンカーやスライダーの切れ味も抜群。中大では1年時から先発、救援でフル回転したが、「(プロでは)先発でいきたい。三振は格好いいので、奪三振王を目指したい」と意欲を見せた。

 「描く夢」は壮大だ。憧れは菅野。プロで先輩になるエースが5年目の今季受賞した沢村賞を目標に掲げ「基準は厳しいが、いずれは獲りたい」と言った。岡崎スカウト部長は「自信に満ちあふれていて頼もしく思えた。長くジャイアンツの投手として活躍してほしい」と期待を寄せた。

 奈良で育ったが、少年時代から巨人ファン。「改めてジャイアンツに行くんだなという気持ち」と喜んだ。先発ローテーションは菅野、田口を筆頭に厳しい争いが予想されるが、ドラフト後も走り込みやウエートトレーニングに励み、競争を勝ち抜く構えだ。来季は東京ドームでのお立ち台で「鍬原画伯」が即興で作品をお披露目…。そんな日を待ちわびながら、プロの世界に飛び込む。 (川島 毅洋)

 ◆鍬原 拓也(くわはら・たくや)1996年(平8)3月26日、岡山県生まれの21歳。3歳で奈良に転居して小3で野球を始め、中学時代は橿原磯城シニアに所属。北陸(福井)では1年夏からベンチ入りし2年秋からエース。甲子園出場はなし。中大では1年春からリーグ戦に登板し通算44試合で11勝13敗、防御率3.38。1メートル77、76キロ。右投げ右打ち。

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