大山警報出た!130メートル場外弾連発 警備員配置される一幕も

[ 2017年11月4日 08:52 ]

ロングティーで快音を響かせる大山
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 安芸に「大山警報」発令!高知県安芸市で行われている阪神の秋季キャンプで、大山悠輔内野手(22)が大器の片りんを見せた。ロングティー打撃で推定飛距離130メートルの場外弾を連発。観客に打球が当たる危険性が生じたことで急きょ打撃方向を変更し、警備員が配置される一幕があった。挑戦中の二塁守備でもセンスを発揮し、球界を代表する大型二塁手への道を順調に前進中だ。

 気温20度以上と温暖で豊かな自然に囲まれた安芸市営球場の、のどかな昼下がりを突如、「警報」が切り裂いた。原因は大山だ。

 メイングラウンドで実施したフリー打撃3カ所、ティー打撃、ロングティー打撃のローテーション練習中だった。大山は三塁側ベンチ前から左翼ポール方向へ向け、ロングティーに取り組んでいた。開始当初から左翼96メートルのフェンスを軽々と越える打球を連発。スイングを重ねるにつれて飛距離が伸び、とうとう左翼スタンド最上段の上に設置された高さ7〜8メートルの防球ネットを越える推定飛距離130メートルの場外弾まで飛び出し始めた。

 ネットの外は球場外周道路で、ファンが通行。一般的に打球を遠くに飛ばすのが困難なロングティーで、そこまで打球が飛ぶのは規格外であり、想定外。ファンに打球が直撃する危険性が出てきた。球団の要請で急きょ打撃方向を場外弾が出やすい左翼ポール付近から左中間へ変更。場外弾が着弾した付近には新たに警備員も配置して万全の態勢を敷いた。

 「大山警報」は大器の証しだ。金本監督は才能に目を見張った。

 「ヘッドを効かせて運ぶというか、いいポイントでとらえるというものを、もともと持っている。(ティー打撃で打球を飛ばすのは)難しいと思うよ。そういう飛ばし方を(体が)覚えているんでしょう」

 打撃だけでなく今秋キャンプから本格的に挑戦している二塁守備でもセンスを発揮。シートノック、個別練習の特守で軽快な動きを披露した。

 「もともと三塁をやっていて、パッと逆方向の一塁を守らせてもうまかった。肩も強いし送球もいい。守りに関しては、いいものを持っている」とうなずき、「今だったら大型二塁手は誰かな。山田とか、小久保も昔は二塁だったし、浅村にしてもね」と、そうそうたる名前を引き合いに出して期待を寄せた。

 当の大山は「(二塁守備は)まだまだです」と謙遜したが、球界を代表する大型二塁手になる可能性を秘めていることは間違いない。(惟任 貴信)

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