ヤクルト宮本ヘッド 合流初日からノックの嵐 山田放心状態、藤井は足つった

[ 2017年11月4日 09:33 ]

松山秋季キャンプに合流し、初ノックを行う宮本ヘッドコーチ
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 存在感が際立った。愛媛県松山市で行っているヤクルトの秋季キャンプ2日目。この日合流したばかりの宮本ヘッドコーチが初ノックを行った。「もう一歩前に出ろ!」。「回り込んで!回り込んで!」。叱咤の声を出しながら、ひたすら打ち続けた。

 一、二、三、遊撃と内野は4カ所で同時ノック。選手は2人一組で各ポジションをまわった。宮本コーチは遊撃を担当しながら「(横の動きが少ない)三塁は楽なんだから、声くらい出せ!」と他の位置の選手にもゲキを飛ばし、緊張感を生み出した。他のコーチより早い約3秒に一打というペース。黙々とノックの嵐を浴びせ、そこに緩急も駆使した。質、量ともにこなさせた。

 約1時間のノック後、時間無制限のシートノック。明確な終了時間を決めないことで惰性が生まれない。中堅に入った藤井は足をつった。7年目の山田は「過去1番の練習(量)だと思う」と放心状態にも近かった。午後の打撃練習は5班、13カ所に別れ、約2時間半打ち続けた。手首の強化をはかるためにソフトボールを打ったり、10キロの重量の入ったベストを着用してロングティーをこなしたり。創意工夫で体力強化をはかった。

 練習前の訓示。宮本コーチは「同じポジションの人が怪我したら喜ぶくらいじゃないと、プロの世界ではやっていけない」と発奮を促した。練習後も「しんどいとは思わない。(元々)しんどいのがキャンプなので」と涼しい顔。今季最下位に終わったチームを託され「一番弱かったチーム。上がるためには練習しないといけない」と決意を新たにした。

 朝7時の体操に始まり、最終組が筋力トレーニングを終えたのは夜8時だった。小川監督は「かなり影響が大きい。存在自体がね」と頼もしげだった。最下位からの立て直しへ。4年ぶりにヤクルトのユニホームに袖を通した宮本コーチが動き出した。(川手 達矢)

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2017年11月4日のニュース