金本監督“超変革の秋”第3弾は長尺バット「振る力付ける」

[ 2017年11月3日 06:12 ]

中谷(左)に打撃指導をする金本監督
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 「超変革の秋」第3弾だ。金本監督就任後3度目となる秋季キャンプ初日。一昨年はウエートトレーニングを積極的に採り入れ、昨年は練習開始時刻を例年より約1時間早めるなど新風を吹かせてきた指揮官が、今秋も新たな試みに着手した。

 メイン球場で行われた屋外フリー打撃。そこでは若虎たちが快音を響かせるのが例年の光景だった。だが今年は違う。鈍い打撃音、打球が目に付く。なぜか。よく見ると、各打者の使用バットが一様に長い。使いこなすのが難しい長尺バットを振っていた。だから思うように打球が飛ばなかったわけだ。指揮官が意図を説明した。

 「聞いたら他球団もけっこう使っていると言うし、僕自身も使っていたし。やっぱり長いバットはバランスが必要だからね。体をうまいこと使わないと、うまく振れない。重いバットというのは振る力を付けるためにね」

 通常のバットは長さ85センチ前後だが、この長尺バットは91センチ。正しいスイングを身につけながら、並行して振る力も付けるために重さも1キロに設定された。今キャンプでは、指揮官も現役時代に使用していた長くて重い長尺バットとほぼ同サイズのバットを参加全野手に用意させ、練習に導入しているのだ。そのバットでフリー打撃、居残り特打に取り組んだ江越は「ちゃんとした形で振らないと、振れない」と早くも効果を実感した。

 長尺バット導入に加え、指揮官の動きも例年とは少し違った。昨年まではメイン球場でフリー打撃が行われている時は基本的に、それを見守っていた。だが今年はフリー打撃の途中にサブグラウンドへ足を運び、投手陣が今秋の課題として取り組むランニングメニューにも目を光らせた。

 最後の選手が引き揚げたのは、練習開始から約8時間半後。指揮官は初日を振り返り、「みんな、すごい積極的に食いつくように自主的にやっているという印象を受けた」と充実の表情を浮かべた。(惟任 貴信)

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2017年11月3日のニュース