連夜の宮崎!6回殊勲同点打「自分のバットで還す気持ちだった」

[ 2017年11月3日 05:35 ]

SMBC日本シリーズ第5戦   DeNA5―4ソフトバンク ( 2017年11月2日    横浜 )

6回1死二、三塁、宮崎は中前に同点適時打を放つ
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 外角カーブにDeNA・宮崎が食らいついた。体勢が崩されるのをこらえながらバットを叩きつける。6回。1点差に迫り、なお1死二、三塁。カウント1―2と追い込まれていた。技術と意地が詰まった一打が前進守備の二遊間を抜け同点打となった。

 「チャモ(ロペス)、ゴウ(筒香)がつないでくれたので、何とか自分のバットで還す気持ちでいきました」

 前日の決勝先制弾に続く連夜の殊勲打。今シリーズはチームトップの2本塁打、5打点で、打率・333も倉本(・375)に次ぐ2位。シリーズ男の域に達しつつある。

 今では想像もできないが、昨季キャリアハイの打率・291、11本塁打、36打点の数字を残しながら、今春キャンプは2軍スタートだった。悔しさは胸にしまい、オフに伸ばしたひげをそり落として2軍キャンプでバットを振り続けた。当時撮影された球団ポスターや宮崎Tシャツのイラストなどは、トレードマークのひげがない。

 CSファイナルS、日本シリーズともすでに2本塁打ずつ。今季15本塁打のバットマンに長打が目立つが、ラミレス監督は頭を振りこう話す。「もちろんパワーはあるが、テクニックがあるから長打が出る。彼の技術は凄い」。類いまれなバットコントロールは指揮官もお墨付き。前夜の派手なアーチとは一転、指摘通りの技でつかんだ一打だった。

 「もう負けられないので勝つしかない。自分たちの力を全力で注ぐ」。すっかり生えそろったひげを揺らしながら、「剛」の筒香を背後で支える「巧」の宮崎が腕をぶした。 (後藤 茂樹)

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2017年11月3日のニュース