【Wシリーズ舞台裏】手指に障がい抱える少女 特注ロボットハンドで始球式

[ 2017年11月2日 05:30 ]

ワールドシリーズ第6戦   ドジャース3―1アストロズ ( 2017年10月31日    ロサンゼルス )

第4戦で始球式をするヘイリーちゃん(アストロズ提供)
Photo By 提供写真

 ワールドシリーズの始球式を誰にするかは、出場チームが決まってからMLBと各球団の話し合いで決まる。ただ第4戦は、シリーズ数週間前にラスベガス郊外に住む少女ヘイリー・ドーソンちゃん(7)に決まっていた。MLBの担当マット・ボーン氏は「科学や医学の偉大な成果でポジティブな話。全30球団が賛成してくれた」と説明する。

 彼女は手指の発育障がい(ポーランドシンドローム)で、右手は親指と小指しかない。それでも大好きな野球のボールを投げたいと、地元の大学生に3Dプリンターでロボットハンドを作ってもらった。今年6月にはナショナルズ本拠地の始球式で同じラスベガス出身のナ軍のスター、ハーパー相手に投げた。

 シリーズ第4戦。ヘイリーちゃんは青とゴールドの特注ロボットハンドに白球を持ち、下手投げで力強く投げた。球を受けたアルテューべから抱きしめられ、笑顔を見せた。ボーン氏は「他球団も彼女に来てほしいと考えている。来年は各球場を回ることになる」と話している。 (シリーズ取材班)

続きを表示

2017年11月2日のニュース