大市大・板野、劇的サヨナラ打!辻盛監督「野球の神様が見ていてくれた」

[ 2017年10月31日 13:20 ]

関西地区大学野球選手権大会 敗者復活準決勝   大市大4―3天理大 ( 2017年10月31日    大阪・南港中央 )

サヨナラ打を放ち、笑顔の大阪市大・板野
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 明治神宮大会代表決定戦を兼ねた関西地区大学野球選手権大会は31日、大阪・南港中央野球場で敗者復活準決勝を行い、大市大(近畿)が天理大(阪神)を4―3で破り、第2代表決定戦進出を決めた。

 1―3で迎えた9回裏に逆転サヨナラ勝ち。天理大の左腕エース、森浦(1年=天理)から福永(1年=彦根東)、北野(4年=那賀)の長短打で1死一、三塁とし、暴投で1点。2死後、寺田(3年=岸和田)の三塁内野安打で一、三塁とし再び暴投で同点。2死二塁から途中出場の板野(3年=春日丘)が中前にサヨナラ打を放った。

 辻盛英一監督(41)は「9回表の1点で正直負けたと思った。神がかっている」と興奮気味に話した。9回裏攻撃前の円陣で主将の土井(4年=畝傍)が「これが最後になるかもしれない。悔いのないように思い切ってやろう」と声をかけ、反撃ムードが高まった。

 サヨナラ打を放った板野はその土井に代わり、9回表の守備から捕手に就いていた。辻盛監督によると「あらゆるところに目配り、気配りができる、史上最高のマネジャー」と主務と兼務する。新チームでは主将に内定している。板野は「土井さんとは主将と主務という間柄で一番よく接していた。4回生たちともっと長く野球をやりたかった」と、万感の思いで打席に立った。

 1ボール―1ストライクからの甘いチェンジアップを中前に運び、殊勲打となった。「執念ヒットです。サヨナラヒットなんて生まれて初めてです。僕につないでくれたみんなの思いがこもっていました」。辻盛監督も「雑務も懸命にこなす日ごろの行いを、野球の神様が見ていてくれたのでしょう」とたたえた。

 1日は第2代表の神宮切符をかけて関大―大商大の敗者と戦う。辻盛監督は「どちらが出てきてもウチより強い。思い切ってやるだけです」。近畿学生リーグを24年ぶりに制した大市大の快進撃はまだ続いていた。 (内田 雅也)

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2017年10月31日のニュース