広島2位山口 運命の赤い糸 小5で“本拠地登板”

[ 2017年10月27日 08:12 ]

プロ野球ドラフト会議=広島2位・山口翔投手(熊本工) ( 2017年10月26日 )

広島に指名され、チームメートと喜ぶ熊本工・山口
Photo By スポニチ

 広島と熊本工・山口は赤い糸で結ばれていたのかも知れない。熊本生まれでも2歳の頃から小学5年までは広島市で育ち、「ホッとしました。広島からの指名はほんと不思議な気持ち。ほんとなのかな…と思う」と2位指名を受けた感慨に浸った。

 黒田(元広島)、前田健(ドジャース)が在籍していた頃、旧広島市民球場の外野席で応援をしたこともある。「広島弁で覚えているのは“じゃけぇ”ぐらい。球団歌のサビは、ちょっとなら歌えます」。本拠地のマツダスタジアムにも縁があり、小学5年時に2試合を経験してマウンドも踏んだ。

 「広いな…というイメージ。また投げられるので、やってやるぞ!という気持ちでいっぱい」

 最速151キロの直球を武器に2年生からエースになった。今春選抜は8四球と乱れて9失点完投で初戦敗退。野球部を引退後は投球フォームを確認しながら、走り込みで体力強化に努める日々だ。

 昨年4月の熊本地震では自宅マンションにヒビが入るなどの被害があり、いまも部屋を改装工事中だという。「プレーで元気を与えたい。熊本のために頑張りたい。山口なら…と任される投手になりたい。どこの位置でも柔軟に投げていきたい」と意欲を燃やした。

 1巡目指名の広陵・中村とは面識がなく、「まだしゃべったことがない。友達になっていきたい」と同期バッテリーの結成へ思いをはせた。大きく羽ばたけ――という願いから「翔」と名付けられた大器がプロの世界へ飛翔する時がきた。

続きを表示

2017年10月27日のニュース