メジャー移籍へ動き出す大谷 無言を貫き通して示す日本球界への恩義

[ 2017年10月27日 11:15 ]

日本ハムの大谷
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 今月12日に内視鏡による「右足関節有痛性三角骨(足関節後方インピンジメント)」を除去する手術を受けて都内の病院に入院中だった日本ハム・大谷が25日、退院した。

 報道陣に口を開くことはなかったが、11月9日の定期検診で経過が良好ならジョギング、キャッチボール、ティー打撃などを順次再開する。福田修一2軍チーフトレーナーは「可動域を広げること、筋量を戻すこと、有酸素(運動)を増やすこと。当面はその3つをやっていきたい」と説明。制限なくプレーできるまで約3カ月を要する見込みだ。

 振り返れば今季最終戦のこと。大谷は手術やオフのメジャー挑戦の可能性について問われ、「今ここで言う必要がない」と口を閉ざし、「(メジャーは)目標というか憧れみたいなものはあるんじゃないかなと思う」と話すにとどめた。自らの話題で騒ぎを起こしたくない。まだポストシーズンを控えるプロ野球界への恩義でもあった。そして、不安を一掃するために手術に踏み切った。

 入院中のリハビリは順調で、術後は主にエアロバイクや、器具を使わず自分の体重を利用した「自重トレーニング」で足首回りやふくらはぎを強化。まだ可動域は完全に戻っていない状態だが、「代謝が良いので経過は順調」と同トレーナー。固くなっている足首の関節周りをほぐしながら、体力、そして技術を上げていく。

 今後は球団とポスティング申請の時期も含めて話し合い、正式にメジャー移籍へ動き出す。今後、リハビリ拠点となる千葉・鎌ケ谷は注目を一身に浴びることになる。復活へ歩み出す大谷の姿を見守りながら、その声、そして熱い思いを打ち明けてくれる日をじっくり待ちたい。(記者コラム・柳原 直之)

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2017年10月27日のニュース