金本監督 直感勝負 清宮はオレが引く「会社を挙げて是非とも」

[ 2017年10月26日 05:30 ]

四藤球団社長(左)らとスカウト会議に参加した金本監督
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 プロ野球の新人選手選択会議(ドラフト会議)が、26日に都内のホテルで開かれる。高校通算最多とされる111本塁打を放った早実・清宮幸太郎内野手(18)に、7球団の1位指名が集まる見通しとなった。すでに1位指名を公表している阪神は都内で前日会議を開き、金本知憲監督(49)が競合した場合のクジ引き役を務めることが決定。2年前のドラフトで高山を引き当てた時と同様、直感を信じて挑む。

 指名する側にとっても、される側にとっても、運命の1日を迎える。金本監督はかねて公言した通り、競合覚悟で清宮を1位入札する。この日の会議終了時点で「(競合球団は)分からんけど、6か7くらいかな」と見通しを立てた。そのクジ引き役にも自身が正式決定した。

 「(1位・清宮は)そのままです。(クジは)行きますよ。(験担ぎは)いや、特に。言いません(笑)」

 猛虎の将来を占う特別な抽選に、自然体で臨む。球界の慣習としてドラフトの競合抽選に臨むクジ引き役は、少なからず験担ぎをすることが多い。例えばネクタイなど身につけるものをラッキーカラーにしたり、神社などにお参りに行ったり、自信のある方の手で引いたり…。近年の猛虎でも、12年ドラフトの和田監督は神田明神で願掛けをして抽選に臨み、4球団競合の藤浪を引き当てた前例がある。

 しかし、金本監督は「普段着」を貫く。験担ぎは「特にない」。ネクタイも「適当に持ってきた」。2年前に高山の当たりクジを引いた左手で引くかどうかも「どうやろう」。高山の時は一度、手にしたクジを置いて、もう一方を引いたが、その時の判断材料は「直感やったね」――。

 セ・リーグ2位の阪神はおそらく、くじ引きは後ろから2番目。当たりは、もう先に引かれて残っていないかもしれない…とは考えない。2枚ある中に当たりがあると信じて、50%の確率となるその1枚を直感で引き当ててみせる。

 「(魅力は)数字そのものでしょう。(高校通算本塁打を)100何本も打っていて、体も強そうだし、柔らかさもあるし、飛ばす技術、とらえる技術もある。将来の4番候補でしょう、うん。会社を挙げて、是非ともほしいね」

 今季を2位で戦い終えた。来季、頂点を勝ち取るための補強ポイントは長打力のある助っ人と、先発投手であることは明らかだが、それを超越しているのが清宮だ。人気、実力を兼ね備えた将来の中心打者。タテジマを着て、甲子園でダイヤモンドを一周する姿しか、思い浮かばない。

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