メッセ 史上初!ファーストS中3日で6回0封「監督が信頼してくれたので」

[ 2017年10月15日 05:40 ]

セ・リーグCSファーストS第1戦   阪神2―0DeNA ( 2017年10月14日    甲子園 )

<神・D>6回無失点の力投を見せたメッセンジャー
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 覚悟が違った。阪神・メッセンジャーが6回3安打無失点。2カ月前、病室で痛む右足に歯を食いしばりながら下した決断に自ら「答え」を出した。

 「状態は悪くなかった。中3日も問題なかった。カーブは良くなかったけど、全体的には良かったと思う」

 序盤から球威、キレともに申し分なく一度も得点圏に走者を許すことはなかった。4回にはロペスに12球を費やすなどファウルで粘られる場面もあったが「アウトを取るまで気持ちを切らさずにいったよ」と粘り強さも発揮した。

 4回無失点で復活を遂げた10日の中日戦から中3日。CSファーストSに中3日で先発するのは史上初めて。さらに、右足腓骨(ひこつ)骨折からの復帰過程にあったこともあり、2戦目以降に先発するプランも浮上した中で、金本監督から内情が語られた。

 「本人からも“できればトップに行きたい。大丈夫だ”ということで。意気込みとか、気持ちを最優先して」

 大役を託された助っ人も「監督を失望させるわけにはいかない。監督が信頼してくれたので、頑張れた」と力強くバトンを握った。

 8月10日巨人戦の7回に阿部の打球を右足に受け、試合途中に病院へ直行。骨折が判明すると、ポケットから携帯電話を取り出し、その場でレントゲン写真を米国の主治医にメール転送し、国際電話で「手術したら、シーズン中に戻れるか?」と尋ねた。答えは「間に合う」だった。誰もが絶望しそうな状況でも助っ人右腕の気持ちは折れるどころか、前を向き、本当に帰ってきた。

 「自分は投げることが仕事なんだ。病院で診断を受けた時から、シーズンの最後に間に合わせて1、2試合は投げたいと思ったよ」

 お立ち台では「帰ってくると言っていて、帰って来られて良かった」と笑顔を見せた。なぜエース、大黒柱と呼ばれるのか。魂の106球で証明した。(遠藤 礼)

 ≪史上初中3日≫メッセンジャー(神)が10日の中日戦先発から中3日の登板で、6回を3安打無失点で勝利投手。04年以降のプレーオフ、CSでレギュラーシーズン最終登板から中3日の先発は、14年前田健(広)の中4日(10月6日→11日)を更新する最短登板間隔。勝利投手は15年涌井(ロ)らの中5日を2日更新した。

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