雄星VS則本 CS史上初200K対決でファーストS開幕

[ 2017年10月14日 05:30 ]

パ・リーグCSファーストS第1戦   西武―楽天 ( 2017年10月14日    メットライフドーム )

寒くても半袖だ!ブルペン捕手を座らせてキャッチボールをする菊池
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 プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)は14日、セ、パ両リーグのファーストステージ(3試合制)が開幕する。2位・西武が3位・楽天を本拠地に迎えるパは、予告先発が西武・菊池雄星投手(26)、楽天・則本昂大投手(26)と発表された。2人の投げ合いは今季初。8年目でCS初登板となる菊池は、投手タイトル各部門を争った相手エースに投げ勝つことを誓った。

 気温15度のメットライフドーム。肌寒い気候も、菊池の敵ではない。ユニホームから腕があらわに見える。アンダーシャツは繊維のざらつきを嫌って、いつも着ない。「2月の(春季キャンプを行う宮崎の)南郷も半袖なので。(気温)5度まではいける。細胞が喜んでいます」と笑い、独特の表現で寒さを歓迎した。

 前回CS進出した13年は8月に左肩痛で離脱。西武ドーム(当時)から歓声が聞こえる中、隣接する寮のテレビで戦いを見つめて悔しさを募らせた。CS初登板。前売りで入場券は完売した。「30分前に満員のお客さんを見れば、勝手にわき上がってくる。お客さんで満員になれば暖かくなるんじゃないですか」と口にした。

 1年の働きが自信の裏付けだ。8月中旬に2段モーションによる反則投球を宣告されたが、フォームを再構築して圧巻の結果を残し続けた。16勝6敗、防御率1・97で最多勝、最優秀防御率を獲得。「いろんなことがあったけど、しっかり乗り越えられた。自分の力を信じて投げたい。相手は則本さん。先にマウンドを降りたくない」と力を込めた。

 楽天戦は今季8戦全勝。だが隙は見せない。ペゲーロに対戦打率・348と打ち込まれた。勝負前から心理戦は始まっている。「今年9回目なので30回(打数)ぐらい当たっている。傾向も出てくるので相性の悪い相手には工夫をしなきゃいけない」と配球パターンの変更を示唆した。

 「炎獅子ユニホーム」も心強い。今季着用時は24勝8敗で勝率・750。赤い戦闘服で戦った楽天戦は8戦全勝だ。辻監督は「炎獅子でここまで負けていないので勝負師は験を担ぐ。真っ赤なスタンドが後押ししてくれる。雄星はいつも通り投げてくれれば大丈夫」。エースの快投から次のファイナルSへ一気に駆け上がる。 (平尾 類)

 ≪CS史上初200K対決≫ファーストS第1戦では今季222奪三振の則本(楽)と217奪三振の菊池(西)が先発で対決。シーズン200奪三振以上でCSに出場した投手は延べ8、9人目となるが、投げ合いは今回が初めてだ。なお、パのプレーオフ時代の06年第1S第1戦では斉藤和(ソ=205奪三振)、松坂大(西=200奪三振)が先発で対決し松坂大が勝っている。

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2017年10月14日のニュース