由伸巨人、新外国人候補にバレ&ゲレーロ 大砲補強へ動向注目 

[ 2017年10月4日 05:30 ]

オールスター戦で巨人・高橋監督とハイタッチするヤクルト・バレンティン
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 巨人が来季の新外国人候補として、ヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手(33)、中日のアレックス・ゲレーロ内野手(30)の動向に注視していくことが3日、分かった。06年以来11年ぶりのBクラスに終わったチームは今季、20本塁打を放った選手はゼロ。クリーンアップに座る大砲が補強ポイントとなるだけに、今後は慎重に動向を見極めていく。

 今季最終戦のヤクルト戦に勝ち、昨季を1勝上回る72勝を挙げた。だが、結果は06年以来11年ぶりのBクラス。来季は3年契約最終年となる高橋監督は「今の現実を受け止めて前に進んでいきたい」と巻き返しを誓い、4年ぶりのリーグ優勝を目指すことになる。

 来季へ向けて動きだす巨人が注目しているのは、バレンティンとゲレーロの動向だ。今季はチーム打率・260を掲げながら・249どまり。チーム本塁打数も昨季より15本減少し、113本だった。チーム最多はマギーの18本で、長打力不足という課題が浮き彫りになった一年。補強ポイントに挙げられるのが、本塁打を打てる大砲の獲得である。

 球団幹部は「他球団を見ても、下位打線に座る打者が20本打っている選手がいる。大きいのを打てる選手は必要」と話す。ベテランの阿部、村田頼みからの脱却を図り、若手の育成が急務だが、同時に、長打力を上げる布陣が求められる。

 新外国人を探すにあたり、米国での実績が日本にフィットするかは、不透明な部分は大きい。その中で日本球界での実績は申し分ない存在が、バレンティンとゲレーロ。バレンティンは13年にプロ野球記録となる60本塁打をマークするなど、7年間で計217本塁打を積み上げた。昨オフには1年契約でヤクルトに残留したが、本人は複数年契約を望んでおり、仮にヤクルトが単年を提示した場合には、交渉が難航する可能性もある。

 ゲレーロは来日1年目の今季はリーグトップの35本を放ち、本塁打王は確実。長打率・563もリーグトップの数字だ。開幕当初から日本投手にも対応するなど、堂々の成績を残した。中日とは1年契約で、巨人は両選手ともに今後の動向に注視し、獲得の可能性を探っていく方針だ。

 チームは5月から6月にかけて球団ワースト記録の13連敗を喫した。後半戦は最大11あった借金を完済するなど巻き返したものの、CSが開始された07年から12球団で唯一続けていた出場は10年で途切れた。屈辱的な一年からの巻き返しへ。来季は打ち勝つチームづくりに着手する。

 ◆ウラディミール・バレンティン 1984年7月2日、オランダ領キュラソー島生まれの33歳。07年マリナーズでメジャーデビューし、09年途中にレッズ移籍。メジャー通算170試合で打率・221、15本塁打、52打点。11年にヤクルト入団。11〜13年に3年連続本塁打王。13年には日本新記録の60本塁打を記録。13〜14年に最高出塁率。1メートル85、100キロ。右投げ右打ち。

 ◆アレックス・ゲレーロ 1986年11月20日、キューバ生まれの30歳。キューバ国内リーグから13年にドジャース入り。14年にメジャーデビューし通算11本塁打。三塁、左翼と内外野を守れる長距離打者として期待され、今季から中日に加入。130試合に出場し、打率.279、35本塁打、86打点。1メートル82、99キロ。右投げ右打ち。

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