阪神・岩貞 雪辱G封じ “巨人キラー”輝き戻った好投

[ 2017年10月1日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神5―1巨人 ( 2017年9月30日    東京D )

<巨・神>力投する阪神先発の岩貞
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 輝きを取り戻した。阪神先発・岩貞は、5回5安打1失点の力投で7月2日のヤクルト戦以来となる今季5勝目。前回対戦でKOを食らった宿敵を沈黙させ、悪夢を振り払った。

 「捕手に助けてもらいながらの展開になった。長いイニングを投げられず悔しさがあります」

 先発として最低限の仕事しか果たせなかった投球に反省の言葉が口をついて出た。それでも、リベンジの思いを込めた96球にはほとばしる熱さがあった。 1点の援護をもらった初回、いきなり無死一、二塁のピンチを背負ったが、坂本を遊ゴロ。阿部も二ゴロ併殺に仕留めた。2回も先頭・村田に左翼ポール直撃のソロを浴び1点差に迫られたものの「ピンチになっても、1人、1人、打ち取ることを考えていった」と、被弾後は6連続アウトと立ち直り、5回まで投げ抜いた。

 同じ敵地だった8月8日の巨人戦では4回6失点で降板した。金本監督の怒りを買い、試合中に強制帰阪させられ、そのまま2軍降格。「自分の力不足で、何をしてるんだと。ただただ情けないと思った」と、約2時間半、車窓から遠くを見つめるしかなかった。

 「やり返す」と決意を胸に上がったマウンド。昨季は3勝、防御率0・58と抜群の相性を誇った相手に、今季は試合前まで3敗、防御率10・00とキラーの看板が泣いていた。今季初のG斬りで、自身の連敗も5でストップ。ようやく光を見た。

 6回2失点だった9月24日のDeNA戦に続き、結果を残したことで、CS登板へのアピールに成功。秋山、メッセンジャー、能見に次ぐ存在となり、ファイナルステージでの登板も見えてきた。

 「次また登板があれば、ガムシャラに投げたい」

 悩み、苦しんだ時間を取り戻す舞台は残っている。「やり返す」という闘志は、まだ燃えている。(遠藤 礼)

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2017年10月1日のニュース