広陵・中村 大安にプロ志望届 中井監督「担げる験はすべて担ぐ」

[ 2017年9月30日 08:00 ]

プロ志望届を提出した広陵の中村
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 今秋ドラフト1位候補の広陵・中村奨成捕手(3年)が大安の29日にプロ志望届を提出した。中井哲之監督は「験くらいしか担げるもんがない。担げるもんは全部担ぎます」とこの日を選んだ経緯を明かした。

 今夏の選手権大会では、6本塁打を放って準優勝に貢献した中村。清原和博(PL学園)が85年夏にマークした1大会個人最多5本塁打の大会記録を塗り替えた。中村は「夢だったプロに入る一歩手前で、ドキドキしています。たとえ(ドラフト)何位でも、選ばれたところでプレーしたい」と12球団OKの姿勢を示したが、地元広島でのプレーを望んでいることも確かだ。

 指揮官への感謝も忘れていない。「中井先生の下で寮生活をし、すべての面で自分を変えていただいた。中学校までの自分ならここまでならなかったと思います。中井先生のおかげです」。女手一つで育ててくれた母・啓子さんへの思いも口にした。「道具を買えたのも遠征に行けたのもお母さんが働いてくれたおかげです。すべてで感謝しています」と頭を下げた。

 プロへ何人も好選手を輩出した指揮官は「パワーアップすれば、楽しみな選手。スケールの大きい選手になって欲しい」と活躍を願う一方で、注文も忘れなかった。王貞治氏や、松井秀喜氏、黒田博樹氏を引き合いに出してエールを送った。「見ている方が“こういう選手を目指そう”と思えるような、人間的な魅力も備えた選手になって欲しい」―。強肩強打の捕手は静かに運命の時を待つ。(吉仲 博幸)

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2017年9月30日のニュース