カブス、レッドソックス オリ平野獲り FA権行使なら複数年提示へ

[ 2017年9月28日 06:18 ]

カブス、レッドソックスが獲得調査するオリックス・平野
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 大リーグのカブス、レッドソックスが海外フリーエージェント(FA)権を取得しているオリックス・平野佳寿投手(33)の獲得調査に本腰を入れていることが27日に分かった。両軍は上原ら日本人中継ぎ投手が数多く在籍した歴史を持ち、日本人投手を高く評価。権利を行使すれば複数年のメジャー契約を用意し、口説きにかかる。

 平野は15年に海外FA権を取得し、今季限りで総額9億円の3年契約が切れる。去就が注目される右腕に対し、調査に本腰を入れてきたのがカブスとレッドソックスだ。両軍とも地区優勝目前の強豪だが、カ軍は上原、藤川ら、レ軍は上原、田沢、斎藤ら多くの日本人中継ぎ投手が在籍し、活躍してきた。別のナ・リーグ中地区スカウトは「安心して7、8回を任せられる質の高い投手。獲得するなら複数年契約になる」とメジャー各球団の高い評価を口にした。

 特に評価を高めたのが今春のWBCだ。多くの日本投手が滑るため対応に苦しむ大リーグ球に適応し、硬いマウンドも攻略した。敗れた準決勝・米国戦でも3番手で登板し、昨季まで2年連続本塁打、打点の2冠王の4番アレナドから3球三振を奪うなどチーム最多6試合に投げ1勝0敗、防御率3・38と安定した投球をみせた。今季もここまで28セーブを挙げ、8月には通算150セーブをマーク。メジャーで成功した多くの日本人中継ぎ投手が武器とするフォークを決め球とし、故障が少ないタフネスさもメジャー球団には魅力的だ。この日は日本ハム戦の9回に登板し、2死から横尾に同点弾を浴びたが、高い評価は変わらない。

 ヤンキース、ジャイアンツも長年調査を続けており、海外FA権を行使すれば争奪戦に発展する可能性もある。球団関係者によれば「平野本人はメジャーに全く興味がないわけではない」という。オリックス側は全力を挙げて残留要請に努める構え。プロ12年目の大型リリーバーの決断に注目が集まる。

 ◆平野 佳寿(ひらの・よしひさ)1984年(昭59)3月8日生まれ、京都府宇治市出身の33歳。鳥羽、京産大を経て05年ドラフト希望枠でオリックス入団。10年からリリーフに転向し、11年に最優秀中継ぎ投手、14年に最多セーブのタイトルを獲得。16年4月24日ロッテ戦でセーブを挙げ、プロ野球3人目の100ホールド&100セーブを達成。17年WBC日本代表。1メートル86、84キロ。右投げ右打ち。

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2017年9月28日のニュース