広島・江草 現役引退 未練は…「マツダのお立ち台に立ちたかった」

[ 2017年9月21日 05:30 ]

全体練習前、ナインに引退を告げる江草
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 広島の江草仁貴投手(37)が20日、今季限りでの引退を球団に申し入れ、了承された。小気味良いテンポで凡打の山を築いた左腕は「思うような球を投げられず、イメージするようなアウトが取れなくなった」と引退理由を明かした。

 今季は1軍登板はなく8月には決意していたが「優勝を目指すチームに水を差したくない」との意向で、この日の発表となった。バレーボールの元日本代表だった竹下佳江夫人からは「好きなようにしたらいいと思う」と労われた。

 阪神時代の05年には同じ中継ぎ投手陣の桟原、橋本、江草の頭文字を取って「SHE」と称され、リーグ優勝に貢献。西武移籍を経て、広島県福山市出身で幼いころからファンだった広島に12年に移籍した。「一度マツダスタジアムのお立ち台に立ちたかった。(11年オフに西武からの)トレードが決まったときは正直うれしかった。ユニホームを着られたことを誇りに思う」

 今後については「本当に何も決めていない。これから決めていきたい」と話した。練習前にはチームメートにあいさつ。全員と握手を交わして別れを惜しんだ。33年ぶりの日本一をめざすチームには「普通にやれば勝てるチーム。一生懸命やって勝ってほしい」とエール。一人のファンに戻っていた。

 ◆江草 仁貴(えぐさ・ひろたか)1980年(昭55)9月3日生まれ、広島県出身の37歳。盈進、専大を経て、02年ドラフト自由枠で阪神入団。主に中継ぎで活躍し、05年には桟原、橋本とのトリオ「SHE」で優勝に貢献。シーズン50試合以上登板を4度こなした。11年5月にトレードで西武移籍。12年3月に再びトレードで移籍した広島では、在籍6年で52試合に登板した。1メートル78、83キロ。左投げ左打ち。

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2017年9月21日のニュース