楽天、オコエで再加速!球団タイ3二塁打 3連勝で西武と2差

[ 2017年9月20日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天6―0日本ハム ( 2017年9月19日    Kobo宮城 )

初回無死、オコエが左越えに二塁打を放つ
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 楽天・オコエ瑠偉外野手(20)が19日、日本ハム戦に「1番・中堅」で出場し、球団タイ記録となる3二塁打をマークした。リードオフマンとしては、今季10試合目の起用で待望の初白星。日本一に輝いた2013年以来4年ぶりの本拠地でのクライマックスシリーズ(CS)開催を目指し、チームは3連勝。2位・西武とのゲーム差を2に縮めた。

 元気いっぱいだ。4回1死二塁。オコエが上原のスライダーをすくい上げた。「ずっと変化球を待っていた」。直前に内角球でのけぞらされたが、絶妙なバットコントロールで右中間へ打球を飛ばすと、一気に二塁を陥れた。

 この日2本目の二塁打は、8月31日の西武戦以来となる打点。貴重な4点目をもたらした。6回の4打席目にも右中間二塁打を放ち、球団最多タイの1試合3二塁打を達成。走者としても岡島の一ゴロで三塁に進むと、中川の三ゴロで本塁突入。「(内野を)抜けたら、というサインだったけど打球が詰まっていたから」と好判断で6点目を奪った。

 8回は遊ゴロに終わり、日本タイ記録の1試合4二塁打はならなかったが、今季2度目の猛打賞。1番起用されると、10試合で打率・341。1番で出場するとここまで白星がなかったジンクスも打ち破った。梨田監督も「追い込まれても打てるようになった。まだ変な空振りもあるが成長している」と目を細めた。

 前日のロッテ戦から打撃用マウスピースを使い始めた。都内の歯科医に勧められて作った蛍光グリーンの特注品だ。普段、試合後に行うウエートトレをこの日は朝に敢行した。「メジャースタイル。打撃練習で振れた」と手応えを口にしたが、「よかったから続けることはしない。決めたことをするのは嫌。気分ッス」と笑い飛ばした。

 そんなオコエを悩ませたのが虫の襲来だ。「打席で気になった。ムッチャやばかったッス」。8月30日の西武戦では、球場に白い渡り鳥の集団が現れた。この日はナイターの明かりに吸い寄せられるようにガが大量発生したが、アクシデントも関係なかった。

 これで3連勝。チームは夏場に失速し、4年ぶりの優勝を逃したが、CS2位進出は諦めていない。2位の西武が敗れ、2ゲーム差に再接近。その立役者はスタンドで両親が見守る中、躍動したオコエだ。逆転2位へのキーマンは「両親の前で打ててよかった」とはにかんだ。その笑顔はまだ20歳のあどけなさを残していた。 (君島 圭介)

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2017年9月20日のニュース