田沢 日本投手初!米5年連続50戦登板「頑張ってきてよかった」

[ 2017年9月18日 05:30 ]

ナ・リーグ   マーリンズ7―4ブルワーズ ( 2017年9月16日    ミルウォーキー )

マーリンズの田沢
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 マーリンズの田沢純一投手(31)が16日(日本時間17日)、ブルワーズ戦の6回に登板。日本投手初の5年連続50試合登板を達成した。4年連続で並んでいた長谷川滋利、岡島秀樹を上回った。レッドソックスから移籍した新天地でも鉄腕ぶりを発揮。13日にフロリダ州に上陸したハリケーンの影響を考慮し、敵地での主催となった一戦で節目を飾った。

 落ち着いていた。6―3の6回2死満塁。一発が出れば逆転のピンチだが田沢は果敢に内角 をえぐった。92マイル(約148キロ)でペレスを右飛に抑え、流れを引き戻した。

 「いろんな人に支えられながらやってきた。凄く感謝したい。ここまでできるとは思わずこっちに来た。頑張ってきてよかった」

 2点を返され、なお2死一塁からの登板。不運な内野安打と四球でピンチを広げたが4戦連続無失点で切り抜けた。この日が今季50試合目の登板。13年から5年連続50戦登板で、日本投手初の快挙となった。

 プロ野球を経ずに、09年にレッドソックスと3年契約してプロ人生が始まった。「メジャーに上がれるかどうかも分からない自分だった」。1年目の09年に初先発初勝利を挙げたが、翌10年には右肘じん帯再建手術を受け全休。「二度と投げられないかもしれない」という危機も乗り越えた。09年にチームメートだった斎藤隆氏(現パドレス球団アドバイザー)から試合に向かう準備の尊さを学んだ。個人トレーナー2人と契約し遠征にも帯同してケアに気遣う一方、壁投げとシャドーピッチングの基本作業を欠かしたことはない。

 「(斎藤)隆さん、岡島さん、上原さん、今はイチローさん。凄い人と一緒に野球ができている。野球人生において凄い財産」

 今季移籍した初のナ・リーグとなるマ軍でも地道な努力を重ね、登板数も日本投手3位の通算352試合に。「少しでも多くメジャーで投げられたらいい」。31歳は次の1試合に目を向けている。(ミルウォーキー・笹田 幸嗣通信員)

 ≪日本投手最多登板は長谷川滋利の517試合≫プロ野球の50試合登板の連続記録は中日・岩瀬の15年で、次いで秋山登(大洋)、山口鉄(巨人)、宮西(日本ハム)の9年。また、田沢は通算登板数が352試合。日本投手最多登板の長谷川滋利517試合、2位上原浩治436試合に次ぐ3番目だが、田沢はどこまで伸ばせるか。

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2017年9月18日のニュース