【こんな記録にも注目】阪神・秋山 67年ぶりシーズン最少四球更新なるか

[ 2017年9月16日 08:50 ]

キャッチボールで調整する秋山
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 広島、ソフトバンクが優勝目前のプロ野球。V決定後は関心事がCS進出争いと記録に移る。12球団担当記者がシーズン残り試合で注目すべき記録をプレゼン。阪神・秋山拓巳投手(26)、巨人マイルズ・マイコラス投手(29)はともに抜群の制球力で球史に名を刻みそうだ。

 8年目で大きく飛躍を遂げた阪神・秋山が、偉大な記録に王手をかけている。

 今季、143回1/3で与えた四球は、わずか13個。2リーグ制以降の規定投球回到達者の最少記録、50年阪急・野口二郎の14個(181回2/3)を下回る。6回無失点だった14日の巨人戦も今季9度目の無四球。記録更新が現実味を帯びてきた。

 「突然変異」の制球力ではない。昨季も2軍公式戦で108イニングを投じて21四球と元来、コントロールが大きな武器。明らかな変化と言えるのは「直球」への揺るぎなき自信だ。

 「今までとの違いは直球に自信が持てるようになったことです。直球で勝負できるようになった」。これまでのカットボールでゴロを打たせる投球スタイルは、1軍の打者にはファウルで粘られて、カウントを悪くするケースも少なくなかった。

 今季は、体にひねりを加えたフォームから繰り出すスピンの利いた直球で圧倒。少々コースが甘くなっても、球威で抑え込めていることが、四球の少なさにつながっている。

 「内角に投げて、2球目に外角に変化球を投げる時も“内角にあの直球を投げているから大丈夫”と思えるようになった」。抜群の制球力を支える「直球」。高卒1年目に4勝した後の低迷から脱した26歳が、60年以上も閉ざされた歴史の扉を開こうとしている。 (遠藤 礼)

 ▼阪神・金村投手コーチ メンタル的な弱さが改善され、ストライクゾーンで勝負できるのが四球の少なさにつながっている。

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2017年9月16日のニュース