阪神・掛布2軍監督退任 DC時代含め「充実した4年間だった」

[ 2017年9月11日 05:30 ]

<神・ソ>試合後、大勢のファンと触れ合う阪神・掛布2軍監督
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 阪神は10日、掛布雅之2軍監督(62)が2年の任期満了に伴い今季限りで退任することを発表。西宮市の選手寮『虎風荘』で四藤球団社長が「端的に言うと、世代交代的なものも考えないといけない」と説明した。オーナー付きのアドバイザー就任を打診しており、後任には今岡真訪2軍打撃コーチ(43)らが候補に挙がっている。

 掛布2軍監督は13年10月に、ゼネラルマネジャー付育成&打撃コーディネーター(DC)として25年ぶりにタテジマのユニホームを身にまとった。15年10月に金本監督誕生とともに2軍監督に就任。この4年間、若手育成に尽力してきた。

 「指導した若手が1軍でそれなりに活躍してくれたりだとか、これからも何人か1軍で出ると思う。充実した4年間だった」

 高知・安芸キャンプから羽ばたいた若手選手は少なくない。新人だった高山や原口らを指導し、昨年ブレークさせた。今季もドラフト1位の大山を1軍戦力にレベルアップさせるなど、金本監督の推進する「超変革」の礎を築いた。オフには2年連続で台湾ウインター・リーグを視察するなど、グラウンド外でも精力的に動いた。

 根底にはいつも「お客さんの目が選手を育てる」との信条がある。ファームの本拠地・鳴尾浜でも、キャンプ地の高知県安芸市でも定期的にみずからサイン会を催し、ファンとの距離にこだわった。指導者になっても変わらずミスタータイガースだった。

 「2軍でも毎日足を運んでくれるファンもいる。ファンの目の力という部分が、選手を育ててくれたというのはある。僕やコーチがやる以上にね」

 現役時と同じ背番号をつけたが、これもファンのためだ。阪神の『31』は特別な数字であり、重みがある。「僕はもう、選手が付ける背番号だと思っていた。ただ、これだけファンの方が球場に足を運んでくれたことは、31にも感謝している」

 この日のソフトバンク戦は9回に逆転サヨナラ勝ちしたものの、今季はウエスタン・リーグで48勝55敗8分けの最下位。28日の広島戦(鳴尾浜)がラストゲームとなる予定だ。

 四藤球団社長は「ファームの将来的な展開を考えていく中で、世代交代的なものも考えないといけない」と説明した。球団はオーナー付きアドバイザーとしてフロント入りを打診している。(久林 幸平)

 ▼阪神・金本監督 鳴尾浜に行ってもちゃんと(選手たちの状況を)説明してもらったし、一緒にやっていきましょうということで2年間、支えていただいた。若い選手もたくさん送り込んでくれてね。(2軍も)残り試合がありますけど、とりあえず、ありがとうございましたという感じです。

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