中谷 20号王手 直球打てるようになれば3割40本の期待

[ 2017年9月7日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3―4広島 ( 2017年9月6日    マツダ )

<広・神>2回、中谷は先制の左越えソロを放つ
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 激闘の始まりを告げたのは、猛虎期待の和製大砲の一撃だった。両軍スコアレスで迎えた2回だ。阪神5番の中谷が2日の中日戦以来、3試合ぶりとなる先制19号ソロを叩き込んだ。

 「浮いてきたボールをしっかりと仕留められました。いい感触でとらえられました」

 カウント2―1からの4球目だ。広島・中村祐の抜け気味の127キロスライダーが真ん中高めに入ってきた。その失投を見逃さなかった。乾いた快音を残した打球は、あっという間に左翼席へと突き刺さった。生え抜きの高卒野手では、実に06年の浜中以来となるシーズン20本塁打に王手をかけた。

 打撃全部門で自身のキャリアハイを更新しているが、広島戦は試合前まで53打数9安打、打率・170、0本塁打、2打点。対戦カード別打率は最低だった。そんな広島戦で生まれた今季初の一発。頼もしき若武者は現状に満足することなく、日進月歩の成長を続けている。

 変化球をさばく技術には定評がある。一方で速球には力負けして凡打する打席が目立つ。その長打力にほれ込み、将来を嘱望している金本監督も以前から中谷の課題に「直球対策」を掲げ、「(克服できれば)将来的には3割30本、もしくはアイツなら3割40本。そこを目指してほしいと思うし、彼なら克服していけば絶対にできると思う」と大きな期待を寄せる。

 2夜連続のサヨナラ負けを喫した試合後。第2打席以降は4打席連続で凡退したことを報道陣に問われ「そうですね」と一言残して帰りのバスに乗り込んだ。にじませた悔しさが、主砲としての自覚に他ならない。

 ≪20本塁打なら≫中谷(神)が2回に中村祐から左越えに先制ソロ。広島戦では今季出場20試合目の初アーチとし、自身初のシーズン対セ5球団本塁打を達成した。目下チームトップの19本塁打。20本到達なら、阪神生え抜き選手では09年の鳥谷20本以来8年ぶり。右打ちに限れば06年の浜中20本以来11年ぶりになる。

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