DeNA宮崎 球団49年ぶり1―0サヨナラ弾 “無冠の帝王”松原誠以来

[ 2017年9月7日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA1―0ヤクルト ( 2017年9月6日    横浜 )

<D・ヤ>延長11回無死、サヨナラ本塁打を放った宮崎(中央)を手荒い祝福で迎えるDeNAナイン
Photo By スポニチ

 ヘルメットを放り投げたDeNA・宮崎が、水しぶきの上がる歓喜の輪にのみ込まれた。延長11回、先頭で12号ソロを左翼席へ。0―0の延長戦にけりをつけたのは、完璧なサヨナラアーチだった。

 「入ってくれと思って走っていました。勝ったのでよかったです。寒いです!」

 びしょ濡れのヒーローに、雨中で同じく濡れながら見届けたファンが大歓声を届けた。4回まで毎回得点圏も無得点。ずるずると決め手を欠いたが、この男がまた決めた。

 8月22日の広島戦。9回、筒香の2ラン、ロペスのソロに続き、3者連続アーチのトリでサヨナラ弾を放った。短い間隔でプロ2本目の劇弾。敗れた4位・巨人に2・5差とする勝利にラミレス監督も「どうゲームを終えるかが大事。ひと振りで決めてくれた」と興奮気味だった。

 ヤクルト戦はセ・リーグ相手では最低の打率・224。それでも「気にしてない」と言い放った前向きさが好結果につながった。1―0のサヨナラ本塁打は球団49年ぶり。前回は大洋時代の68年松原誠だった。通算2095安打、331本塁打も、主要な打撃タイトルに輝いたことがない「無冠の帝王」だ。

 宮崎は初タイトルへ進む。5打数2安打で打率・3178とし、巨人・マギーを2毛上回りリーグ1位に返り咲いた。この日で年間規定打席443もクリア。ただ、何よりも欲しているのは勝利だ。「ベンチで点を取れなくてもシュンとなることなく、元気もいい。みんな同じ方向を向いている」と最終盤の戦いへ、自信をみなぎらせた。 (春川 英樹)

 ≪球団49年ぶり1―0弾≫宮崎(D)が8月22日の広島戦以来自身2本目のサヨナラ弾。スコア0―0の11回に打ったが、1―0サヨナラ本塁打は昨年の脇谷(巨)以来。チームでは大洋時代の68年9月26日サンケイ戦の松原以来5人目。うち、延長戦で打ったのは60年4月21日国鉄戦の岩本に次ぎ57年ぶり2人目だ。

 ≪4戦連続完封勝利なら球団タイ記録≫DeNAは9月3日巨人戦から3戦連続完封勝利。チームの3試合以上連続完封勝利は横浜時代の01年6月5〜10日の3試合以来8度目。7日も完封なら59、60年(当時大洋)の各4試合に並ぶ3度目の球団タイ記録となるがどうか。

続きを表示

この記事のフォト

2017年9月7日のニュース