鳥谷V撃 金本監督絶賛「やっぱりあそこで打ってくれる」

[ 2017年9月1日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神1―0ヤクルト ( 2017年8月31日    甲子園 )

<神・ヤ>4回1死一、二塁、鳥谷は中前適時打を放つ
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 何とも言えない空気を一振りで振り払った。初回、3回と得点圏に走者を進めながら先制点が奪えず阪神・金本監督が「なかなか点が取れそうな雰囲気ではなかった」と振り返った4回。1死一、二塁から鳥谷が泥臭く適時打を放った。

 「先制のチャンスの打席で、少し高めに浮いてきたボールを積極的に打ちにいった。抜けてくれて良かった。いいところに飛んでくれた」

 先発・ブキャナンの初球、高めに浮いたカットボールをはじき返した一撃は二遊間を破り中前へ抜けた。決して良い当たりとはいえない打球が奏功し二塁走者の福留が生還。2試合ぶりの決勝打で、通算2000安打まで、あと8としたが「ピッチャーが頑張ってくれていたんで」と先発の秋山を援護できたことを喜んだ。

 試合前には野手も鼓舞した。フリー打撃の際には森越に身ぶり手ぶりを交えてアドバイス。「トップをしっかり取った方が飛距離が出るよ」。グラウンドを離れると後輩たちに助言することもあるが、公の場では極めて珍しい光景だった。すべてはチームの勝利を思う一心。それを言葉と自らの結果で示した。

 「やっぱり、あそこで打ってくれるというか。(今後も)いいところでたくさんヒットを打ってほしい」

 今季7度目の勝利打点に指揮官も目を細めれば、片岡打撃コーチも「チャンスをトリが生かしてくれた。それに尽きる」と称された。多くの地域で夏休み最後となったこの日。甲子園で快音を放ったヒットメーカーが、偉業へラストスパートをかける。(山本 浩之)

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