楽天“吉鳥”2位死守!鳥の大群襲来で花火、暗闇、ドローン出動

[ 2017年8月31日 06:30 ]

パ・リーグ   楽天8―8西武 ( 2017年8月30日    Kоbо宮城 )

8回2死二、三塁、岡島の中前打で二走オコエ(左)が同点のホームイン
Photo By スポニチ

 鷲に鳥の援軍!?6連敗中の楽天は30日、3位・西武と0・5ゲーム差で迎えた直接対決に8―8で引き分け、2位を死守した。4点を追う8回攻撃前に降雨中断。さらに球場に鳥の大群が押し寄せたため、中断は58分間に及んだ。再開後の攻撃で一気に同点。この回終了後に雨脚が強まりコールドゲームとなった。

 ありがとう、幸せの白い鳥たちよ――。58分間もの試合中断を招いた鳥の群れ。Koboパーク宮城に襲来したのは、イヌワシの味方だ。再開後、2四球に4安打で4得点し同点。同点のホームを踏んだオコエも目を丸くするばかりだった。

 「1時間空いて、流れが変わったという感じはあった。高校の時は5回の整備で流れが変わることが多かった。あんなの初めて」

 負ければ3位転落。今季初めて4番に入ったペゲーロの本塁打などで初回に3点を先制しながら逆転され、4点差まで開いた。迎えた8回の攻撃前。降雨で試合が中断し、そして…珍事が起きた。

 中断中、球場に鳥が押し寄せた。グラウンド整備が終わり、試合再開に備えて西武ナインが守備に散ったが、中堅・秋山らを目掛けて、その群れが低空で旋回飛行。投球練習を終えたシュリッターにも襲いかかった。

 笛や花火は効果なし。照明を一度落として球場内を暗くすると鳥は飛び去った。再点灯にも時間がかかり、中断は58分間に及んだ。「何の鳥か分からないけど、びっくりした。照明まで落としてね」と梨田監督。鳥類だけあって、イーグルスへの追い風だった。

 再開後、2死走者なしから四球、安打、四球で満塁。ここでオコエが詰まりながらも右翼線へ2点二塁打を運んだ。なお二、三塁で岡島が中前打。二塁走者のオコエが前進守備の秋山の本塁送球より間一髪早く生還した。この回終了後、コールドゲームで引き分け。連敗脱出こそ逃したが3位転落を免れる大きなドローだった。

 最大11ゲーム差から0・5差まで迫ってきた西武に、まさにバードストライクのような粘りの同点劇。「追い詰められたところから徳俵で何とか粘った。つなげていきたい」。梨田監督は再浮上のきっかけに、と前を向いた。(春川 英樹)

 ▽過去の鳥騒動 渡り鳥による襲来で中断したことが過去にもある。セ・リーグでは58年9月13日の巨人―大洋戦(後楽園)などで、71年6月4日の広島―中日(広島)では、球審が照明を消して追い払った。パでは76年6月4日の南海―太平洋戦(大阪)で8分間の中断。また、メジャーでは09年7月2日のパドレス―アストロズ戦(サンディエゴ)で、蜂の大群が現れて試合が52分間も中断するハプニングがあった。

続きを表示

この記事のフォト

2017年8月31日のニュース