青木 夫人誕生日に非情…メジャー枠外れる「待つしかない」

[ 2017年8月30日 05:30 ]

ブルージェイズの40人枠から外れた青木
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 ブルージェイズの青木宣親外野手(35)が28日(日本時間29日)、メジャーでプレーできる40人枠から外れ、事実上の戦力外となった。プレーオフ進出が絶望的なチームが若手起用に切り替えるための措置とみられる。本塁打を含む3安打の活躍を見せた翌日の非情通告だった。

 本拠地に姿を現した青木は笑みさえ浮かべながら「今年は本当にいろんなことが起こるよね」と言った。自身初のシーズン途中移籍から1カ月足らずで、今度は40人枠から外れる辛酸をなめた。

 今季は6月に日米通算2000安打を達成。ア・リーグ西地区首位を走るアストロズから同東地区最下位のブルージェイズに、トレード期限の7月31日に移った。ブ軍ではインフルエンザにかかった影響で12試合の出場にとどまっているが、打率・281、3本塁打、8打点をマーク。前日27日のツインズ戦では5号ソロを含む3安打を記録し、観戦に訪れた子供たちと抱き合って喜んだ。大活躍の翌日、くしくも佐知夫人の34歳の誕生日に受けた通告。「こういうこともあり得るとは思っていたが、それが今日とは思わなかった」と戸惑いも見せた。

 球団公式ツイッターはブ軍ファンの怒りのコメントで“炎上”。「3安打の後に戦力外なんて冗談だろ」「バティスタよりいい働きをしていた」と、打率・209と不振のベテランを引き合いに出した批判もあった。ロス・アトキンスGMは「素晴らしい選手だが、今のうちにとって必要なのは外野手ではなく投手」と説明し、ジョン・ギボンズ監督も「我々の武器が一つ失われるのだから、簡単な決断ではなかった」と渋い表情だ。

 今後はFAとなるとみられ、他球団でプレーする道を模索することになる。青木は「自分を欲しいと言ってくれる球団が出てくるなら、残りのシーズンもまだ(米国で)プレーしたい。とりあえず待つしかない」と語った。

 《今後はウエーバー経てトレードかFAかマイナー降格》メジャー40人枠から外す措置は大リーグで「DFA(designated for assignment)」と呼ばれ、直訳すると「降格選手の指名」。当該選手は原則ウエーバーにかけられ、トレード、FA、マイナー降格のいずれかの道を探ることになる。球団側はウエーバー期間中に移籍先を見つければ、年俸の残り全額や一部を移籍球団に負担してもらえたり、トレードが成立すれば選手を獲得できるメリットがある。

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