オリ山岡、新人完封一番乗り!魂の140球「最高の結果です」

[ 2017年8月27日 06:30 ]

パ・リーグ   オリックス9―0西武 ( 2017年8月26日    メットライフD )

完封勝利の山岡は捕手・伊藤と抱き合って喜ぶ
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 オリックス・山岡は最後の力を右腕に込めた。完封が目前に迫った9回2死満塁。打席はU―18代表でバッテリーも組んだ同学年の森。140球目、122キロのチェンジアップで10個目の三振を奪った。6勝目は12球団新人の完封一番乗りとなった。

 「最高の結果です。絶対に投げてやろうと思った。(森との対戦は)楽しかった。全力で投げた」

 立ち上がりは変化球がうわずったが、ストライクゾーンの中で勝負した。前夜に11安打8得点の猛打を見せた西武相手に攻めた。8回までにすでに自己最多の115球。疲労を心配していた福良監督に「どうしても行きたい」と続投を志願し、期待に応えた。

 「2桁三振と無四球で完封なんて、一生のうちに何回もできないでしょ。やれる時にやっておかないと」。ルーキーが初完封試合で、無四球、10三振を奪ったのは球団史上初。12球団を見渡しても、1965年のドラフト制以降では、東京ガスの先輩でもあるロッテ・石川が14年に達成して以来、3人目の快挙だった。

 打線の援護に恵まれない試合が多く、6勝8敗と黒星が先行しているが、防御率は3・22でディクソンに次ぐチーム2位。打者への洞察力と試合中での高い修正能力。相手の西武・辻監督も「スライダー、カットボールと球種も多彩。チェンジアップもいいし邪魔になる」と舌を巻いた。

 快挙にも浮かれた様子はない。「通過点。こんなにうまくいくことはないので、忘れたい。一回一回をゼロで抑えていけたらいい」と頼もしかった。

 ◆山岡 泰輔(やまおか・たいすけ)1995年(平7)9月22日、広島県生まれの21歳。瀬戸内3年夏の広島大会決勝で、広島新庄の田口(現巨人)と投げ合って引き分け再試合を含む24回を無失点。甲子園では初戦で明徳義塾に敗れるも9奪三振で2失点完投。高校日本代表に選出された。東京ガスでは昨年の都市対抗で全試合に登板してベスト4進出に貢献。16年ドラフト1位でオリックスに入団。1メートル72、68キロ、右投げ左打ち。

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2017年8月27日のニュース