鳥谷 246打席ぶり!右翼席中段へ完璧3号 金本監督絶賛「らしくない」

[ 2017年8月25日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神6―3ヤクルト ( 2017年8月24日    神宮 )

<ヤ・神>2回無死、右越えにソロアーチを放つ鳥谷
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 阪神・鳥谷は痛烈な打球を打ち上げた。同点に追いつかれた直後。2回先頭で迎えた第1打席だった。1ストライクからの2球目。過去4打数無安打に抑えられていた星の内角やや高めの直球を捉え、豪快な一撃を右翼席中段まで運んだ。

 「イニングの先頭だったので、まずは塁に出ようという意識で打席に入った。しっかり捉えられました。点を取られた後、こうしてすぐに取り返すことができて良かった」

 言葉の上では出塁を意識した打撃を強調しても、“狙い打ち”と思わせるほどの完璧なスイングだった。乾いた打球音を心地よく響かせた決勝3号。6月6日のオリックス戦で金子から打って以来、実に246打席ぶりの一発だ。約2カ月半もの時間が空き、金本監督は冗談交じりにたたえた。

 「久々にね。今年の彼に関しては鳥谷らしくない。あんな上段まで打ってね。らしくない、うれしい本塁打ですね」

 本塁打が出ない期間が長かった事実こそ今季のスタイルを物語っているかもしれない。長打を意識した打撃に取り組んだ昨季は開幕から一度も打率が3割の大台に乗らず・236で終了。本塁打も7本だった。今季は常に3割前後を保ち、安定感が光る。2日前の22日のヤクルト戦では中堅フェンスを直撃する二塁打に「完全に力不足です」と苦笑い。79日ぶり3号にも「まぐれ、まぐれ。狙って打てたら、もっと打ててますよ」と再び笑った。

 こんな冷静な反応なら久々に描いたアーチの余韻が残っても打撃が乱れる心配はない。8月は月間打率・382の上昇。8試合連続安打が止まった翌日から再び5試合連続安打へ伸ばし、2000安打まで残り11本だ。着々と前進する歩みからは偉業達成の重圧は感じられない。(山本 浩之)

 ≪最長ブランク≫鳥谷(神)が2回に3号ソロを放ち、6月6日オリックス戦以来、246打席(59試合)ぶりの一発。05年に開幕261打席(65試合)目で1号を打った例がある一方、同一シーズン中の本塁打としては11年3号から4号の195打席(45試合)ぶりを超える最長ブランク。昨年の6号から7号までは52試合を要したが、代打や守備からの途中出場が多く、148打席ぶりだった。

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