【中村和久の目】広陵・中村 バックスイング速くすればプロでも対応

[ 2017年8月24日 08:40 ]

第99回全国高校野球選手権最終日・決勝   広陵4―14花咲徳栄 ( 2017年8月23日    甲子園 )

<広陵・花咲徳栄>9回1死一塁、広陵・中村は左翼線二塁打を放つ
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 決勝では1本も出なかったが、大会最多の68本塁打を記録。その象徴的存在となったのが、大会新記録の6本塁打を放った広陵の中村だった。

 ノーステップで打つ打者が増えている中で、しっかり足を上げて打つ。軸足に体重を乗せ、ため込んだ力をボールに伝えるから、遠くまで飛ばせる。さらに腰を鋭く回転させて打つため、厳しい内角球もさばける。「見逃すかな」と思ったら、パッとバットが出てくるイメージだ。下半身が強く、足も速くて瞬発力も高いから、それを可能にしている。スピードが違うプロの世界でもバックスイングを速くすれば対応できるはずだ。

 U―18ワールドカップの侍ジャパン高校代表では、早実・清宮と主軸を組むだろう。右の中村と左の清宮。高校生としては史上最高のペアで「平成のON」と言わせてもらう。中村はプロ志望と聞く。ドラフトでは清宮がプロ入りを選択すれば、6球団と6球団で分かれてもおかしくない。打てる捕手を選ぶか、左のスラッガーを選ぶか。清宮の進路次第で、1位指名の方針が決まってくる。 (元巨人チーフスカウト)

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