菅野 自己最多タイ13勝 右太腿裏つり8回3球で2アウトも途中降板

[ 2017年8月20日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人6―1DeNA ( 2017年8月19日    東京ドーム )

<巨・D>6回1死満塁、ロペスを三ゴロ併殺に打ち取り、ガッツポーズする菅野。後方は三塁手・村田
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 巨人の菅野智之投手(27)は19日、DeNA戦で7回2/3を投げ3安打1失点の好投で自己最多タイとなる13勝目を挙げた。8回途中に右太腿裏がつって緊急降板するアクシデントに見舞われたが、3位・DeNAとの直接対決を勝利に導き、その差を3ゲームに縮めた。クライマックスシリーズ圏内となる3位争いもし烈になってきた。

 菅野の右足に異変が生じた。8回の投球練習で1球目を投げた直後、右太腿裏がつりかけた。マウンドに駆けつけた斎藤投手コーチに「大丈夫です。本当にやばくなったら、言いますので」と続投を志願した。

 「あんな中途半端な状況で(マウンドを)降りたら自分も後悔する。イニングの最後まで投げたかった」

 先頭の代打・後藤を2球で三ゴロ、続く倉本は1球で一ゴロに打ち取ったが、一塁のベースカバーに入った際に完全につってしまった。無念の降板となったが、斎藤コーチは「(3球で2アウトを取ったのは)凄いね」と執念を称えた。

 3回に先制を許しながら「粘り強く投げられた」。最大のピンチは6回1死満塁で、前の打席まで対戦打率・421(19打数8安打)と苦手にしている4番・ロペスを迎えた場面だ。初球は149キロの内角高めワンシーム。この1球が効いた。2球目、低めのワンシームで三ゴロ併殺。「初球を内角にいけたので、2球目は甘めだったけどゴロアウトになった」。勝負どころで最高の一球を投じられる。それがエースだ。

 夏場にさらに上昇している。7月は4戦4勝、防御率0・31で月間MVPを獲得。8月も2勝1敗で、7月5日の広島戦から7戦連続で1失点以下だ。今季後半戦から通常のランニングメニューの後に、毎日10分間のジョギングを取り入れた。「体重の変動が夏場は大きい。今の状態を維持するためにやっている」。日々わずかであっても、積み重ねれば大きな差となる。それを菅野は知っている。

 13勝目を手にし、1年目にマークした13年の自己最多に並んだ。3位・DeNAとは3ゲーム差だ。次回登板にも影響はなさそうで「負けていい試合なんてない。先頭に立ってどんどん勝っていきたい」と言った。残り34試合。エースが追走の先頭に立つ。 (重光 晋太郎)

 ≪上原以来巨人投手3冠を≫菅野(巨)が自己最多タイの13勝目。巨人で8月までに13勝以上は11年内海(13勝)以来6年ぶり。19日現在、菅野は防御率、勝利がリーグ1位で奪三振は145でトップのメッセンジャー(147)と2個差。セで防御率、勝利、奪三振の3部門で1位なら10年前田健(広)以来。巨人では99年上原以来18年ぶりになるがどうか。

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