甲子園ベスト8が激突!「最も面白い」準々決勝を広角展望

[ 2017年8月20日 08:45 ]

<聖光学院・広陵>9回表無死一塁、広陵・中村は左越えに3試合連続の勝ち越し2ランを放つ
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 夏の甲子園は20日、ベスト8の激突を迎えた。「最も面白い」といわれる準々決勝を、広角に展望してみた。(和田 裕司)

(1)三本松(香川)―東海大菅生(西東京)

 「早実を破った」両校が顔を合わせた。三本松は6月の練習試合で2―0の完封勝ち。東海大菅生は西東京大会決勝で6―2で勝った。清宮に対し、三本松・佐藤は単打2本、東海大菅生・松本は単打1本を許したが、低めへの丁寧な投球で本塁打を浴びなかった。

 また、三本松は3回戦で東東京代表の二松学舎大付を撃破。夏の甲子園で東西東京代表の両方と当たるのは76年星稜(〇1―0日体荏原、●1―4桜美林)と91年池田(〇5―4国学院久我山、●6―8帝京)以来で、2校に勝てば初のケースとなる。



(2)天理(奈良)―明豊(大分)

 勝ち上がりが似ている。3回戦はともに延長戦で、天理は神戸国際大付を2―1、明豊は神村学園を9―8とともに1点差で破った。背番号1をつける天理・碓氷涼、明豊・橋詰は、いずれも右のサイドスロー。3番の天理・太田、明豊・浜田はともに2年生だ。

 甲子園での奈良VS大分は春夏を通じて過去5度。奈良県勢は全て天理で4勝1敗と相性がいい。ただ、大分県勢で唯一勝った72年夏の津久見(準決勝で〇5―3)は、県勢唯一の夏の全国制覇を達成している。



(3)広陵(広島)―仙台育英(宮城)

 広陵の中村は初戦から3試合連続の4本塁打、今夏最大のすい星となった。対する仙台育英エース長谷川は24回を投げて1失点、防御率0・38は8強の先発投手でナンバーワンだ。13打数10安打、打率・769を誇る中村が、まさに手が付けられない状態になるのが第5打席。3試合全てアーチと「本塁打率10割」を誇る。打順は3番だから、第5打席には初回先頭から数えて「39人目の打者」として入る。長谷川は完投した2、3回戦をともに打者34人で終えているが、どうか。

 甲子園での広島VS宮城は25年ぶり4度目。過去3度は全て夏で、広島県勢が2勝1敗とリードする。



(4)盛岡大付(岩手)―花咲徳栄(埼玉)

 盛岡大付・植田、花咲徳栄・西川と、ともに3番打者が強力だ。岩手県勢VS埼玉県勢は春夏を通じて甲子園で初対戦。埼玉県勢はここまで岩手、山梨、福井と未対戦だった。埼玉県勢が他の都道府県勢と初対戦した時は過去27勝16敗で、「立ち会い」には強い。

 ただ、花咲徳栄は同じ校名4文字の相手に分が悪く、昨夏まで敦賀気比、県岐阜商、作新学院に黒星。今大会3回戦で前橋育英を破ったのが初勝利だった。一方の盛岡大付は「4文字対決」で5勝3敗と勝ち越し。昨夏の創志学園、今春の智弁学園に続き、今大会の作新学院、松商学園と4連勝中だ。

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2017年8月20日のニュース