西武・多和田 2戦連続完封 2位・楽天の背中見えた1.5差

[ 2017年8月20日 05:30 ]

パ・リーグ   西武3―0日本ハム ( 2017年8月19日    札幌ドーム )

<日・西>完封勝利を飾った多和田
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 一発が出れば同点。それでも西武・多和田は落ち着いていた。9回2死一、二塁。最後は4番・中田をスライダーで遊飛に仕留めた。

 2試合連続完封。121球を投げて5安打、無四球での完封は自身初だった。

 「最初から打者と勝負できた。良かった」。低いリリースポイントから放たれるライジング軌道の独特な直球が次々と低めに伸びた。「途中からうなりだした。吹き上がるような感じ」と土肥投手コーチ。不振だったシーズン序盤とは違い、今や軸足は地面に触れるほど沈み込む。ユニホームの右すねに土が付くのが好調の証だ。2軍で体重移動の地道な反復練習を繰り返した効果。6回までは二塁も踏ませず得点圏に走者を背負ったのも2度だけだった。

 これで7月10日のロッテ戦から自身5連勝。沖縄出身ながら「暑いのは嫌い」と笑う右腕は、「パイン効果」で夏場にペースを上げている。疲労回復などを考慮してビタミンを積極的に摂取。自ら野菜、フルーツにヨーグルトを混ぜたスムージーを作って飲むほどのこだわりだ。中でも好きなのは「パインです」。パイナップルは沖縄が生産高全国1位。この日もフルーツを口にしてからマウンドに上がった。南国のパワーを武器に、北の大地で快投を演じた。

 背番号18は「自分の投球をすれば結果はついてくる」と自信を取り戻した。2位の楽天がソフトバンクに敗れ、その差は1・5ゲーム差に縮まった。左の菊池に右の多和田、両輪で上位を追う。 (鈴木 勝巳)

 ▼西武・辻監督(快進撃だった炎獅子ユニホームの着用期間は終わったが)赤じゃないと勝てない、と言われるのは腹が立つからね。

 ≪西武では08年帆足以来≫多和田(西)は12日のロッテ戦に次いで2試合連続完封勝利。今季2試合以上の連続完封は菅野(巨)が3試合連続で記録しているが、パでは初。西武では08年帆足以来で、チームの右腕では04年6月22日オリックス戦、同29日近鉄戦で松坂がマークして以来13年ぶりになる。なお、次回登板でパ最多タイの3試合連続完封勝利(過去8人、9度)に挑戦する。

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2017年8月20日のニュース