花咲徳栄・清水 狙って今大会初150キロ「出ていないのは知っていた」

[ 2017年8月20日 05:30 ]

第99回全国高校野球選手権第11日・3回戦   花咲徳栄10―4前橋育英 ( 2017年8月19日    甲子園 )

<前橋育英・花咲徳栄>7回途中から登板した花咲徳栄・清水は帽子を飛ばしながら力投する
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 狙って出した。「今大会はまだ150キロが出ていないのは知っていた」。6点リードの9回2死。花咲徳栄(埼玉)の清水は、条件が整った場面でアクセルを踏み込んだ。堀口へカウント1―2からの6球目だ。「150キロ」。自己最速を1キロ更新した球は外角低めに外れたが、今夏最速表示に大観衆が沸いた。

 7回途中から登場し、2回1/3を無失点。今大会全3試合で救援登板する右腕が相手に反撃の隙を与えなかった。昨夏の時点で最速は143キロ。球速アップの秘けつは「アトム背筋」と呼ぶ練習の成果だ。2人1組となり、うつぶせの状態で相手の腰を両足で挟む。そこから相手が立ち上がると、「鉄腕アトム」が空を飛ぶように両手を前に出して姿勢をキープ。以前は登板後に背筋や内転筋に張りが出たが、この練習を導入した効果で「筋肉痛がなくなった」という。

 03年春、15年夏に並ぶ同校史上最高の8強入り。1大会3勝は初めてだ。「まだまだこれで終わりじゃない」と燃える炎のストッパーが、埼玉県勢初の全国制覇を狙いにいく。(東尾 洋樹)

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