三本松・佐藤87球完投 原動力は清宮「あれだけ凄い打者を抑えたんだから」

[ 2017年8月19日 05:30 ]

第99回全国高校野球選手権第10日・3回戦   三本松5―2二松学舎大付 ( 2017年8月18日    甲子園 )

<二松学舎大付・三本松>最後の打者を打ち取りガッツポーズをする三本松・佐藤
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 三本松(香川)の144キロ右腕・佐藤はピンチになると思い出す言葉がある。

 「あれだけ凄い打者を抑えたんだから」。走者を背負わなかったのは6回だけ。11安打を浴びたが、徹底的に内角を攻めて4併殺を奪った。わずか87球で2失点完投。100球以下の完投は自身初だ。創部108年目の三本松を初の8強入りに導いたエースは「全国優勝が目標。8強は通過点」と宣言した。

 6月の招待試合で高校通算107本塁打を誇る早実・清宮から3球三振を奪い、同40発の野村らを擁する強力打線を完封した。初戦の明桜戦で14得点するなど、今大会出場校中トップのチーム打率・435を誇る二松学舎大付だが「VTRを見て内角に詰まっている印象があった」。分析通りに内角を突き、ゴロで27アウト中19アウトを奪った。

 中学時代はエースとして創部2年目の東かがわリトルシニアを初の全国大会に導いた。公立校出場8校の最後のとりで。02年尽誠学園以来の香川県勢夏の8強にも「公立とか私立とかは考えない」と頂点をも見据えた。

 ▽17年6月18日三本松―早実(招待試合・レクザムスタジアム)三本松は2回に浦上、多田の適時打で2点を先制。佐藤は清宮に第1、2打席にいずれも中前打を浴びたが、その後は空振り三振、四球。5安打、7奪三振で完封し、2―0で勝利した。

 ≪00年以降では初めて≫三本松の佐藤が87球で完投勝利。夏の甲子園90球以下の完投勝利は16年広島新庄・堀が富山第一戦で90球1失点で記録して以来。完封勝利は12年に東海大甲府・神原が88球(対成立学園)で達成している。佐藤は2四死球、被安打11。2桁安打を浴びながら100球以下完投勝利は00年以降では初めてだ。

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2017年8月19日のニュース