阪神 国内FA権取得のハム中田を調査 本人は態度保留も

[ 2017年8月18日 07:45 ]

パ・リーグ   日本ハム8―7ロッテ ( 2017年8月17日    札幌ドーム )

<日・ロ>国内FA権の資格取得条件を満たした中田。4回、ネクストバッターサークルで打席の準備をする中田
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 日本ハムの中田翔内野手(28)が17日、出場選手登録が8年に達し、国内フリーエージェント(FA)権の資格取得条件を満たした。打点王を2度獲得した右の大砲で、今オフのFA市場の目玉。中田は態度を保留したものの、行使すれば争奪戦になることは必至だ。阪神が興味を示しており、調査を行っている。

 プロ10年目で手にしたFA権。中田は試合前に取材に応じ「結果が残る年、残らない年があるけど、ずっと1軍で使ってもらえてこういうものを取得できる。ありがたい」と日本ハムに感謝した。

 大阪桐蔭から4球団競合の末、07年高校生ドラフト1巡目で入団した28歳。今季こそ不振に苦しむが、昨季は2度目の打点王に輝き日本一に貢献し、15年には自己最多の30本塁打を放っている。侍ジャパンの主砲としても活躍。年齢も若く、FA選手としての注目度は高い。行使の可能性について「全く何も考えていない。個人的にもチーム状況もこんな感じ(5位)なので、残りシーズン1試合でも多く勝つということだけ。どうなるか分からない」と明言を避けたが、FA宣言すれば争奪戦は必至だ。

 関心を寄せているのが阪神だ。四藤慶一郎球団社長は中田のFA権取得に「そうなんだ。ノーコメント」と語るにとどまったが、水面下では調査を継続している。待望の右の和製大砲。毎年外国人に頼っており、30本塁打以上放った右打ちの日本選手は85年の岡田、真弓までさかのぼり、中田の1巡目指名では抽選で外していた。

 中田自身も高校3年間を大阪で過ごし関西には愛着を持っている。阪神は公私ともに慕う大阪桐蔭の先輩・西岡や後輩の藤浪らが在籍しており、なじみやすい環境。さらに、同じ広島出身の金本監督にも心酔している。

 「その時が来たら、自分の人生なんで真剣に考える」と中田。今季年俸は2億8000万円と高額だが、パ・リーグより比較的球場が狭いセ・リーグに移籍すれば、本塁打量産への期待も懸かる。日本ハムは残留交渉に努めるが原則、マネーゲームには参戦しない方針。中田がFA権を行使すれば、移籍の道を選ぶ可能性は高い。

 ◆中田 翔(なかた・しょう)1989年(平元)4月22日、広島県生まれの28歳。大阪桐蔭では春夏通じて3度甲子園に出場。高校通算87本塁打。07年高校生ドラフト1巡目で日本ハム入団。4年目の11年からレギュラーに定着し打点王(14、16年)、ベストナイン(13〜16年)、ゴールデングラブ賞(15、16年)を獲得。WBC日本代表(13、17年)。1メートル83、104キロ。右投げ右打ち。

 ≪85年の岡田&真弓以来30本以上なし≫阪神の日本人打者でシーズン30本塁打以上を放ったのは07年金本(31本)が最後。右打者に限ると、球団初の日本一を達成した85年に岡田(35本)、真弓(34本)がそろってクリアして以来生まれていない。ちなみにチームの右打者で最も多く30本以上をマークしたのは田淵で72年から76年までの5年連続を含め通算6度記録している。

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