西武・森、今季初昇格即3打点!打線に厚み 17点大勝呼んだ

[ 2017年8月16日 08:39 ]

パ・リーグ   西武17―8楽天 ( 2017年8月15日    メットライフD )

4回2死一、三塁 左中間へ勝ち越しの適時三塁打を放つ森
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 西武の森友哉捕手(22)が15日、楽天戦で今季初めて1軍昇格し「7番・DH」で先発出場。初回に中前打、4回に左中間三塁打と2本の適時打で3打点し、今季最多17得点の大勝を呼んだ。「左肘頭(ちゅうとう)骨折」からの復帰を祝うように、6回には球団12年ぶりの3打数連続アーチも生まれた。ソフトバンク、楽天追い上げへ頼れる若獅子が戻った。

 これぞ森というフルスイング、そして力強い逆方向への弾道だった。同点に追いつかれた直後の4回2死一、三塁。菊池の初球148キロを捉え、左中間を高々と、深々と突破した。プロ通算2本目の三塁打は、一時勝ち越しの2点打。元気印がついに帰ってきた。

 「逆方向に長打を打てるかは一つのバロメーター。調子のいい時に打てる打球方向なので良かった」

 初回の中前適時打に続き3打点。いずれも初球を打ち抜いた。「初球からフルスイングと決めていた」。らしさ全開の復帰劇に大声援を浴び「思い通りにできない日が続いた。情緒不安定で浮き沈みの激しい時期が長かったけど、戻れて声援もいただき、いい期間を過ごせたと思う」。ようやく 笑顔も戻った。

 手術でなく保存療法を選択した左肘骨折の完治は想定以上に長引いた。チームは7月から13連勝を含む快進撃を見せ「自分おらん方が強いんじゃないか…」とも感じた。折れそうな心を救ったのは2軍の星育成コーチの言葉だった。「おまえはパワーアップして帰らないとダメだ」。焦りと葛藤を断ち切れた。「自分だけの力じゃ無理だった。多くの方に励まされ、支えられた」。迷いなきフルスイングは背中にバットが当たるほど、強かった。

 今季最多の17得点。7―7の6回にはチーム12年ぶりの3打数連続アーチをお膳立てする四球を選んだ。山川、永江の連続本塁打の後で「狙いたい気持ちもあったが外崎さんにつなげた。自分的には大きい四球」と話し、外崎のアーチを呼んだ。捕手起用は当面見送られ、DHか代打になるが、積極性とつなぎの絶妙なバランスは打線をさらに厚くする。

 敗れれば自力優勝消滅の一戦で勝利し、今季初めて貯金20の大台に乗せた。2位・楽天には4・5ゲーム差。炎獅子の勢いは若獅子の復活で一層燃えたぎってきた。 (後藤 茂樹)

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