楽天、銀次サヨナラで首位死守!今季5度目劇勝 オコエが突破口

[ 2017年8月11日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天4―3日本ハム ( 2017年8月10日    Kobo宮城 )

延長11回1死一、二塁、銀次が左中間にサヨナラ二塁打を放ちシャワーを浴びる
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 首位は譲らん!楽天・銀次内野手(29)が10日の日本ハム戦で、同点の延長11回1死一、二塁から左中間へサヨナラ二塁打をマークした。左太腿裏痛で離脱しているペゲーロの代役として「2番」を任され、7回の同点中前打を含め3安打2打点の活躍。負ければ、2位・ソフトバンクに首位を3日ぶりに明け渡すところだったが、自慢の勝負強さでチームを今季5度目のサヨナラ勝ちに導いた。

 左中間を打球が抜けたことを確認すると、銀次は右人さし指で天を指しながら一塁ベースを回った。二塁を回ったところでストップ。ベンチから飛び出したチームメートからのウオーターシャワーを全身で受け止めた。

 「決めてやろうと思っていた。チャンスで点が入らず、ここしかないと思った。負けてもおかしくない試合でいい一本が出ました」

 延長11回1死一、二塁。前打者の茂木は敬遠気味の四球で歩かされた。同点の9回に右前打した時も、茂木を避けられ、自身との勝負を選択されていた。燃えた。それでも「落ち着こうと思った。“柔らかく、柔らかく”と、自分に言い聞かせた」。そして石川直の2球目。146キロの真ん中直球を左中間にはじき返した。

 この日、朝、球場に来ると06年に同期で入団した枡田から声を掛けられた。「楽天の2番はちゃんとしてくれる?活躍してよ」。左太腿裏を痛めて離脱中のペゲーロに代わり、2番に入った打席は試合前の時点で打率・333、3打点と結果は残していた。それでも、物足りなさを感じていた親友からの激励に、「今日は頑張ろうと思った」。応えないわけにはいかなかった。

 自身のユニホームがびしょ濡れになったため、お立ち台には枡田の「32番」を着て上がった。前回日本一になった13年にともにブレークした。現在はレギュラーと控え野手という立場だが「(枡田)慎太郎が出たい気持ちもあると思うし自分もそう。そういう思いを持ちながらプレーしている」。ベンチメンバーの思いもバットに乗せた。

 これで今季5度目のサヨナラ勝ち。梨田監督は「銀次がよく決めてくれた。さすが勝負強い」と、得点圏打率を・391まで上げたヒーローを称えた。2位・ソフトバンクが勝ったため負けていれば首位陥落となった一戦を劇勝で飾った。銀次は「この勝ちは大きい」とキッパリ。銀次にとっては1年ぶり3度目のサヨナラ打。ケガ人が続出する非常事態にも、楽天の仕事人は健在だ。 (黒野 有仁)

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2017年8月11日のニュース