土浦日大・富田、厳しさ痛感“江川のように”もっと大きくなる

[ 2017年8月10日 07:50 ]

第99回全国高校野球選手権第2日・1回戦   土浦日大3―12松商学園 ( 2017年8月9日    甲子園 )

<土浦日大・松商学園>5回まで10安打4失点、5盗塁を許すも、8回から再びマウンドに上がり力投を見せた土浦日大・富田
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 ◆100回大会の主役たち

 試合後のお立ち台。土浦日大(茨城)の2年生エース富田は涙で声にならない。松商学園のしつこい打撃と足に揺さぶられ、最後まで自分の投球ができなかった。「3年生と一日でも長く野球がしたかった。先輩からは“ナイスピッチング”と言われました」。ふがいない投球と3年生からの温かい励ましが涙の訳だった。

 「変化球が高めに浮いて、機動力もあって直球も甘くなってしまった」。5回まで10安打4失点、5盗塁を許した。6回から同じ2年生の井上にマウンドを譲り、8回途中から再びマウンドへ上がった。9人の1、2年生がベンチに入った若いチームは、甲子園の厳しさを肌で感じた。

 時間が過ぎ、涙も乾いた富田は「まだ2回チャンスはある。この経験を生かし来年も甲子園に来て優勝したい」と前を向いた。入学当初、57キロだった体重は71キロと増えたが、最速はまだ136キロ。「来年は145キロは投げます!」。名前の「卓」は江川氏のようにと父が命名した。制球力から剛球投手へ。目標を実現するために、富田はもっと大きくなる。 (落合 紳哉)

 ◆富田 卓(とみた・すぐる)2000年(平12)9月4日、茨城県生まれの16歳。小4から永国東ジャイアンツで野球を始める。中学では軟式のオール茨城でプレー。全日本少年野球大会では22回連続無失点をマークし3位。土浦日大では1年春から背番号18でベンチ入り。今年春から背番号1。家族は両親、姉1人。1メートル81、71キロ、右投げ右打ち。

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