波佐見 背番1・村川竜 5球で終戦…聖地雰囲気にのまれた「実力不足」

[ 2017年8月8日 14:34 ]

第99回全国高校野球選手権第1日・1回戦   波佐見5―6彦根東 ( 2017年8月8日    甲子園 )

<彦根東・波佐見>9回2死一、二塁、岩本が右前にサヨナラ打を放つ。投手村川竜
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 波佐見(長崎)の「背番号1」村川竜也の甲子園はたった5球で終わりを告げた。1点リードで迎えた9回裏、それまで粘投していた左腕・隅田知一郎がつかまり、同点に追いつかれ2死2塁。ここで村川竜に救援指令が出た。

 「3回からブルペンで作っていて、監督からは8、9回ピンチになったら行く準備をしておけと言われていたから、作っていました」

 隅田から渡されたバトンに「任せておけ」と立ったマウンド。しかし相手は“準地元”滋賀の彦根東。一塁アルプス席からの大声援にコントロールがつかない。先頭打者をストレートで歩かせ、迎えた4番岩本の初球だった。甘く入ったストレートを右前に運ばれ試合終了のサイレンが鳴った。試合後のインタビュールーム。村川竜に涙はなかった。「ぼくの実力不足です。先頭を歩かせ、勢いのあるボールで抑えようと思ったけど、甘く入ってしまいました」と振り返った。そして「このチーム、特に捕手の裕聖(山口)には感謝です。あいつのお陰で成長できました」と常に励ましてくれた女房役に感謝して甲子園を後にした。

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