藤枝明誠・久保田 雨上がりの快投だ「今年一番良い状態」

[ 2017年8月8日 05:30 ]

第99回全国高校野球選手権大会1回戦   藤枝明誠―津田学園 ( 2017年8月8日    甲子園 )

ブルペンで投球する藤枝明誠・久保田
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 台風5号の影響で開会式と1回戦3試合が1日順延となった第99回全国高校野球選手権大会(甲子園)は、8日に開幕する。第3試合に登場する初出場の藤枝明誠(静岡)は、侍ジャパン高校代表候補の久保田蒼布(そう)投手(3年)が雨上がりの快投を誓った。

 奈良県生駒市の近大室内練習場。久保田の投球が捕手・服部のミットを心地いい音を立てて叩いた。右打者7人が並ぶ津田学園打線を想定し、直球にスライダー、チェンジアップなどの変化球を交ぜて46球を投げた。

 「3回までが大事。入りが良ければチームも勢い付けられる。とにかく今年一番良い状態です」

 悪天候で1日遅れの開幕。右サイドハンドのエースは、雨とは良縁だと感じている。日大三島との静岡大会決勝は途中から豪雨となり、2時間56分もの中断。都合5時間24分、雨がやまず23―10とスコアも荒れた激闘を、15安打を浴びながら一人で投げ抜いた。台風が抜けるきょう8日は良い状態でマウンドに立てる可能性が高い。「1日くらい延びるのは大丈夫です」と心配はどこ吹く風だ。

 津田学園とは昨年10月に練習試合をし、7回コールド、2安打で完封。強振してくる相手に左右の揺さぶりが有効だった。三重大会の映像では「バントなど小技も使っている」と緻密さが加わったことを確認した一方で、「右打者は振ってきますね」と変わらない点も見逃さなかった。大阪入りして小さな幸せは?の問いに「状態が上がったこと」と即答した久保田が、初陣突破で大きな幸せもつかむ。 (小澤 秀人)

 ◆藤枝明誠・久保田の静岡大会成績 全6試合に登板。計45回を投げて被安打50、奪三振27、与四死球11、失点19だった。準決勝の静岡戦と決勝の日大三島戦は打線の2桁得点の援護を受け力投した。

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2017年8月8日のニュース