ドリス打たれても…阪神・岩崎 よう耐えた リリーフ会の結束みせた

[ 2017年8月4日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神5―5広島 ( 2017年8月3日    マツダ )

<広・神>11回、2死満塁のピンチで菊池を見逃し三振に仕留め、雄叫びを上げる岩崎
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 自力優勝が消滅した重苦しい夜に、猛虎が誇る左右のリリーバーが意地を見せた。3点リードに変わった6回1死一、三塁と先発岩田の招いたピンチでバトンを受けたのは桑原だった。

 「仕事はできたと思う。(併殺で)切り抜けられて良かった」

 一発出れば同点の場面で対峙した主砲・エルドレッドに対して一歩も退かなかった。得意のスライダーを駆使して2球で追い込むと、4球目に投じた147キロ直球は三遊間への強いゴロとなったが、大和が好捕して遊ゴロ併殺。窮地で最高の仕事を果たし、広島打線の反撃の芽を摘んだ。

 開幕から抜群の安定感を維持し、今や「勝利の方程式」の一員として、欠かせぬ男は、続投した7回も安部、会沢、代打・岩本を料理し、当たり前のようにスコアボードに「0」を並べた。

 9回にドリスが打ち込まれ同点に追いつかれ、苦しい展開となる中、流れを引き寄せたのは延長10回からマウンドに上がった岩崎。1イニング目を3者凡退に仕留めると、珍しく熱い気持ちをさらけ出したのは、2イニング目の11回だ。

 2安打1四球で2死満塁と崖っぷちに追い込まれたが「前に飛ばされたくなかったので」と菊池に3球勝負を挑み内角低めへの145キロで見逃し三振。ポーカーフェースを貫く左腕が、プロ入り初の「雄叫び」を上げ、魂の33球を締めくくった。

 1日の試合後には、広島市内の寿司店でリリーフ陣、ブルペン捕手が集結し「リリーフ会」を開催。若手、中堅に加え、ベテランの藤川、ドリス、マテオの助っ人もテーブルを囲み結束を固めた。

 2試合連続で複数回を投げきった岩崎は試合後、言った。「(回またぎも)みんなでカバーしていかないといけないので」。最後まで諦めない姿勢を鉄壁のリリーフ陣が示した。(遠藤 礼)

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