【大阪】大阪桐蔭 ヒヤリ9回4失点 史上初2度目春夏制覇へ

[ 2017年7月31日 05:30 ]

第99回全国高校野球選手権大阪大会決勝   大阪桐蔭10―8大冠 ( 2017年7月30日    大阪シティ信用金庫スタジアム )

<大阪桐蔭・大冠>甲子園出場を決め、喜ぶ大阪桐蔭ナイン
Photo By スポニチ

 苦しんで3年ぶりに大阪の頂点に立った。9回に受けた大冠の猛追。酷暑のマウンドで大阪桐蔭のエース徳山は5本の長短打を浴びた。4失点で2点差に迫られても、西谷浩一監督は動かなかった。

 「藤浪(現阪神)の時の大阪決勝を思い出すような試合でした。あの時は沢田(現オリックス)に代えましたけど、代えるつもりはなかったです」

 12年夏の履正社とのファイナルは藤浪が乱調。7失点して7回1/3で降板したが、今回は最後まで徳山を信じた。センバツ優勝投手は13安打を浴びながらも逃げ切った。決勝のスコア10―8は5年前と同じ。前回は甲子園春夏連覇を達成した。徳山は「藤浪さんも夏に打たれたと聞きます。この経験をプラスにしたい」と言った。

 3試合連続の逆転勝ちで、「2度目」に挑む権利を得た。同じ大阪の履正社を倒したセンバツ決勝から一夜明けた4月2日。西谷監督は「100年近い歴史で春夏連覇を2度達成した学校はない。そこを目指そう」と部員に語りかけた。優勝の余韻を味わったのは当日だけ。部員63人は夏の甲子園を一度も経験していない世代だ。「3年連続で夏の出場を逃すのは許されない」。責務を果たした福井主将の顔は晴れやかだった。 (吉仲 博幸)

 ◆大阪桐蔭 春夏計6度優勝。西武の中村や阪神の藤浪らプロOB多数。

続きを表示

この記事のフォト

2017年7月31日のニュース