【大阪】大阪桐蔭、履正社を返り討ち王手！センバツ決勝を再現

第９９回全国高校野球選手権大阪大会準決勝   大阪桐蔭８―４履正社 （ 2017年7月29日 ）

＜履正社・大阪桐蔭＞履正社を下し、歓喜の徳山（左端）ら大阪桐蔭ナイン
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　神奈川大会のほか、全国５大会で決勝が行われた。大阪大会では準決勝でセンバツ優勝の大阪桐蔭、同準優勝の履正社が対戦。大阪桐蔭が終盤の逆転で、３０日の決勝に進んだ。宮城大会準決勝は雨天中止、順延となった。

　全国一、熱いセミファイナル。激しく競り合った。大阪桐蔭は３回の先制直後に逆転され、追いつけば６回に１点を勝ち越された。７回攻撃前、西谷浩一監督の声が響いた。

　「先輩たちは終盤の７、８、９回に強かったんだぞ。いけるぞ」

　先頭の藤原が右翼線を破ると、二塁へ頭から滑り込んだ。続く主将・福井の右中間二塁打で同点とすると、３番の中川が右翼へ勝ち越しの二塁打。３連打で試合をひっくり返した。殊勲の中川は「全国で一番負けられない相手。気合を入れて球場に乗り込みましたから」と胸を張った。

　９回は藤原、中川と同じ２年生の根尾が１死一、三塁から右翼へ２点二塁打。宿敵の戦意を完全に喪失させた。「ここ一番に強い根尾にかけた。最近は暗い顔が多かったのですが、暗い顔は似合わない」と西谷監督。６月半ばの腰の負傷で出遅れていたが、心意気を買って５試合ぶりに先発出場させていた。

　昨秋の大阪府大会準決勝で履正社に敗れたのが現チームの原点。対戦成績１勝１敗から完全決着をつけた。夏の大阪大会に限れば宿敵に１０連勝。藤原は「僕らは（履正社と違い）寮生活で一体感がある。絶対に倒す気持ちでした」と笑った。

　史上初となる２度目の甲子園春夏連覇の偉業がかかる夏。あと１勝で、挑戦権を得る。大きな壁を破っても、福井は「明日、勝ちきってから春夏連覇の話ができると思う」と隙を見せなかった。　（吉仲　博幸）

　▼大阪桐蔭・徳山（４失点で完投し、５回には公式戦初本塁打。大事な試合で赤の勝負パンツをはくエースは）この日も、はいていました。

　≪徹夜組も出た！観客は１万人≫大阪シティ信用金庫スタジアム（旧名・舞洲）は徹夜組も出るなど早朝から３００人近い行列ができた。午前９時の予定だった開門を７時半に前倒し。両校が戦った２年前の２回戦以来、外野の芝生席も開放された。大阪府高野連関係者によると、入場券は９６５３人分発行されたが、小学生以下は無料で１万人以上の観客が熱戦を見守った。