阪神・秋山“風格”9勝 ピンチで動じず「粘り強さテーマに」

[ 2017年7月29日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神5―0中日 ( 2017年7月28日    ナゴヤD )

7回、代打・工藤を見逃し三振に抑え、ガッツポーズする秋山
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 動じない。走者を出しても淡々と粘り強く投げる姿に、風格すら感じさせた。阪神・秋山が要所をピシャリと締める投球で、7回6安打無失点。自身3連勝で9勝目を飾り、初の二桁勝利に王手をかけた。

 「序盤から多く走者を出してしまいましたが、粘り強くというのをテーマに、しっかり任されたイニングは消化できたかなと思います。ゲッツーでしのげたのも良かった」

 再三、得点圏に走者を進められた。ただ、そこから崩れない。2回1死一、三塁では遠藤を浅い左飛、杉山は空振り三振。5回1死一、二塁ではバルデスの代打・堂上を二ゴロ併殺打に仕留めた。7回までに8奪三振。持ち前の制球力に加え、欲しいところで併殺や三振を取れたのが成長の証しだった。

 「本当にしんどかったですけど、自分を、坂本を、バックの皆さんを信じていけた結果かなと思う」

 今月上旬は6日のDeNA戦が5回1/3を5失点、12日の中日戦が6回4失点と調子を落としていた。転機になったのが監督推薦で初出場を果たした14、15日の球宴だ。他球団のエース級と間近で接する貴重な時間を無駄にせず、ヤクルト・小川と話し込むなど、特にメンタル面や考え方の部分で刺激を受けた。

 「シンプルにやっている結果が良い方向に出ている。考えすぎず、自分の球を投げるということをもう1回やっていこうと」

 球宴終了直後に「もう1回、開幕するみたいな気持ち」と後半戦への意気込みを口にしていたが、1失点完投の21日のヤクルト戦に続く快投となった。

 抜群の安定感に、次回は中5日で3日の広島戦に先発する可能性が高まった。7回99球で降板したことに金本監督は「次も見据えて。99球かな。まあ、そんなところですよ」と説明。節目の白星は、首位を独走する最強の敵からもぎ取る。(山添 晴治)

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2017年7月29日のニュース