レンジャーズがダル放出へ プレーオフ進出厳しく再建へ“かじ”

[ 2017年7月29日 05:30 ]

レンジャーズが交換トレードで放出する方針を固めたダルビッシュ
Photo By スポニチ

 レンジャーズがダルビッシュ有投手(30)を、7月いっぱいまで可能なウエーバー手続きを経ない交換トレードで放出する方針を固めたと27日(日本時間28日)、大リーグ公式サイトが伝えた。ドジャース、アストロズ、ヤンキース、ブルワーズが移籍先の有力候補とみられる。チームのプレーオフ進出が厳しい状況下で、チーム再建へかじを切ることになった。

 ダルビッシュの移籍を巡る動きが加速してきた。まずは「FOXスポーツ」の看板記者ケン・ローゼンタール氏がツイッターで速報。「レンジャーズはダルビッシュのトレード成立に自信を見せている」とし、既に放出する旨を各球団に伝えて交換要員を話し合っていると報じた。

 さらに詳報したのが大リーグ公式サイト。レ軍が米東部時間31日午後4時(日本時間8月1日午前5時)のウエーバーを経ないトレード期限までに成立させる計画だと伝えた。また、ドジャースはカーショーが腰の張りのため故障者リスト(DL)に入る前から熱心に動いており、レ軍がド軍傘下3Aの21歳外野手ベルドゥーゴを交換要員として熱望していると指摘。メキシコ代表として今春のWBCに出場した有望株で「ベルドゥーゴを出すならダルビッシュはドジャースに行くだろう」とする関係者の談話を掲載した。

 同サイトが挙げたド軍とアストロズ、ヤンキースのほかに、カブスとナ・リーグ中地区の優勝を争っているブルワーズも有力候補とみられる。当初候補に挙がっていたカブスは、ダルビッシュがトレード拒否条項に記した10球団に含まれており、可能性は低い。

 レンジャーズは現在ア・リーグ西地区3位で、2チームが進出できるワイルドカード争いでも6位と厳しい状況。ダルビッシュは今季限りで6年契約が満了する。FAとなる前に放出し、見返りに若手選手を獲得してチーム再建を目指す選択肢は、大リーグでは常とう手段の一つだ。

 ダルビッシュは26日のマーリンズ戦を4回途中10失点で9敗目を喫し、「10点取られることなんて、なかなかない。何か理由をつけないと」とトレードで騒がれている状況を冗談めかした。果たして、どの球団のユニホームを着ることになるのか――。

 ◆ダルビッシュとトレードの動き

 ☆球宴前日会見(10日) 前日会見に参加し、31日までのトレード移籍の可能性について言及。「その可能性はあるだろうなと思う。別にどっちでも大丈夫」。

 ☆特集(12日) 大リーグ公式サイトが「注目される大物の15のトレード」という特集を掲載。ダルビッシュが1番目に挙げられた。

 ☆GM言及(15日) ジョン・ダニエルズGMがトレードについて発言。「数週間で何かが変わり、他球団がアプローチしてくれば、話を聞かねばならない」。

 ☆野茂超え(21日) レイズ戦で8回3失点で12奪三振。米32度目の2桁奪三振で野茂英雄を抜き、日本人投手単独トップ。各球団のスカウトが視察し、多くのスカウトは「ドジャースがかなり本気」と指摘。

 ☆騒動のせい?(26日) マーリンズ戦で今季最短3回2/3で日米通じて自己ワーストの10失点KO。「トレード(騒動)のせいにして、なかったことにします」とジョークを飛ばす。

続きを表示

2017年7月29日のニュース