筒香の一発だけ…阪神・岩貞 ローテ残った8回1失点「長打NGのところ」

[ 2017年7月26日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0―1DeNA ( 2017年7月25日    甲子園 )

<神・D>汗を飛ばしながら力投する岩貞
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 浜風を切り裂く敵主砲の弾道に表情がゆがんだ。阪神・岩貞は1球に泣き、7敗目を喫した。

 「(課題としてきたことは)だいたいできたけど、あそこまで来て、長打NGのところで打たれたので…」

 スコアレスで迎えた7回だ。先頭で迎えた筒香への初球。捕手・坂本は腰を浮かせ、内角高めにミットを構えた。投じた141キロの直球が、やや真ん中に入ったところを球界屈指のスラッガーは逃してくれない。

 右翼スタンドへ飛び込む先制ソロを被弾。この試合、唯一の失点にマウンドで立ち尽くすしかなかった。

 「勝利投手」に等しい快投で鮮やかに復活を遂げた。DeNA・今永と序盤から息詰まる投手戦を展開し、6回まで2安打無失点。前回18日の広島戦で今季最短3回6失点でKOされ、今回がラストチャンスだった。

 中6日の調整期間では踏み出す右足の着地点によって上体が反り返る癖の修正に着手。藤川から体重移動に関する助言も受けるなど復調へ1秒たりとも無駄にしなかった。

 登板翌日も含め、ブルペン入りは異例の3度。キャッチボールでは一球一球、投球フォームを確認するよう丁寧に投じた。この夜、持ち味のしなやかで、力強い腕の振りは確かに蘇っていた。

 結果が出なければ2軍降格の崖っぷちで見せた8回1失点の力投。金本監督も「今季一番良いように見えた。次も、いつも、ああいう投球をして欲しい。いいものを持ってるんですから、それをどんどん出して欲しい」とようやく本領を発揮した左腕の逆襲に期待を込めた。

 復調は示しても悔しい被弾に表情は最後まで晴れない。「そういうところを、もっと突き詰めていかないといけない」。ようやく光りが差し込んだ。あとは結果で巻き返すだけだ。(遠藤 礼)

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