【大分】明豊 2年ぶり6度目甲子園切符 打率・423強打で圧倒

[ 2017年7月26日 05:30 ]

第99回全国高校野球選手権大分大会決勝   明豊7―0大分商 ( 2017年7月25日    別大興産スタジアム )

<明豊・大分商>優勝を決めて喜ぶ明豊ナイン
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 第99回全国高校野球選手権大会(8月7日から15日間、甲子園)の大分大会決勝が行われ、明豊が7―0で大分商を破り、2年ぶり6度目の甲子園出場を決めた。主将でリードオフマンの三村鷹人内野手(3年)が4安打1打点と打線をけん引。チームは大分大会全5試合で計58安打53得点、打率・423と強打で圧倒した。また、福岡、山口大会では4強が出そろった。

 大分市出身の歌手・南こうせつが作曲した校歌「明日への旅」を歌い終わった明豊ナインは、応援団が陣取る三塁側スタンドに向かって胸を張った。

 「うれしい。塁に出るのが僕の仕事。つなぐ意識が出たので(100点満点中)80点。甲子園で100点を目指します」

 「1番・遊撃」の三村主将は初回の左中間二塁打で勢いに乗ると、3―0の6回1死三塁でダメ押しの右前適時打を放つなど4安打。今大会3本塁打の3番浜田、4本塁打の4番杉園の一発攻勢こそなかったが、3安打3打点の9番管と三村で切れ目のない攻撃を続け、12安打7得点で快勝した。

 昨秋、今春、今夏の大分大会を全て制して15連勝。まさに「県内無敵」だが、鼻をへし折られた屈辱があるからこそ今がある。4月の九州大会初戦。センバツ8強の福岡大大濠に0―10で大敗した。うつむいたまま大分に戻り、練習法から見直した。

 「大濠は指示待ちではなく、攻守ともに考えて動いていた。だから、やらされる練習ではなく、自分たちでやる練習を心掛けた」。三村主将を中心に3年生は川崎絢平監督に提案して、練習メニューを自主制作することにした。バント、バスター、逆方向打ちなど時間配分まで決めた練習。だから強打だけではなく、その成果がこの日も6犠打に無失策。確実に全員が仕事をした。今大会5試合でチーム打率は・423。初戦の2回戦から準決勝までは4戦連続コールド勝ちだった。

 県勢の強化を目的に大分高野連の初の試みも明豊を強くした。同高野連全額負担での初の関東遠征だ。霞ケ浦(茨城)、宇都宮工(栃木)の甲子園出場校などと4校対戦。高校通算50本塁打の杉園は「全国のレベルを知れた。自分が決める、打つことよりも、勝つためにできることを考えるようになった」と振り返る。

 明豊が11年に1勝して以降、大分代表は夏の甲子園は5年連続で初戦敗退中。「僕らが、まずは1勝したい。そこからです」。三村主将は、長い夏を約束した。(井上 満夫)

 ▼ソフトバンク・今宮(09年度卒OB。同年夏に全国8強)自分たちを越えてほしい。大分では豪雨で被害が出た地域もある。県民のためにも頑張ってほしい。

 ◆明豊(大分)看護科は5年間の一貫教育。校歌の作曲は南こうせつ。

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