【千葉】木更津総合・山下 5戦連続完投でつかんだ甲子園 熱投612球

[ 2017年7月26日 05:30 ]

第99回全国高校野球選手権千葉大会決勝   木更津総合4―3習志野 ( 2017年7月25日    ZOZOマリン )

<木更津総合・習志野>5試合連続で完投した木更津総合・山下
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 141球の熱投。27個目のアウトを奪うと、木更津総合(千葉)・山下は両腕を突き上げた。5試合連続完投でつかんだ甲子園切符。152球を投げた24日の準決勝・東海大市原望洋戦から連投で、最速145キロをマークした。

 10安打を浴びた。直球を狙われ、4回までに3失点。ピンチのたび「ここを抑えたら(甲子園)と思った」と闘志を燃やした。習志野打線と勝負し、全国屈指の習志野ブラスバンドが奏でる「美爆音」と呼ばれる大音響にもひるまなかった。

 帽子のつばに「気迫 必死、割り切り、返してくれる」と書いている。少ない失点で耐えれば、仲間が必ず得点を返してくれる――。マウンドに立ち続ける中での支えだ。2度同点とされても、6回に勝ち越してくれた。女房役・芦名は3度の盗塁阻止で助けてくれた。

 甲子園で春夏連続8強入りした昨年のエース、早川隆久(現早大)に大会前に「エースがブレればチーム全体が壊れる」と励まされた。ツーシームの握りも教わった。9回1死一塁、そのツーシームで二ゴロ併殺に仕留めて試合を終えた。

 千葉大会5完投は昨夏の早川と同じ。5試合連続は、5回戦から4試合連続完投だった先輩を超えた。1年から一塁のレギュラーで昨秋から主戦。大会通じて612球を投げ、五島卓道監督は「成長して大エースになった」と目を細めた。

 自己最速149キロを誇る左腕を、憧れの聖地が待つ。「まだ早川さんみたいになれていない。成長していきたい」。うれし涙を拭い、目を輝かせた。 (細川 真里)

 ◆木更津総合(千葉)共学の私立校。OBにDeNAの井納ら。

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2017年7月26日のニュース