阪神・小野 ストップ連敗 プロ初星へのカギは“3巡目の壁”

[ 2017年7月25日 05:30 ]

投内連係で軽快な動きを見せる小野
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 目の前でちらつくピカピカの白星を、今度こそつかみ取る。新人ながら先発ローテの一角に定着している阪神・小野泰己投手(23)が26日のDeNA戦で今季9度目の先発。0勝5敗と勝ち運に見放されているものの、投げるごとに内容は良化しており、待望のプロ初勝利へ静かに闘志を燃やした。

 「ゲームをつくるというのが大事だと思っています。先発で投げさせてもらっているので、少しでも長いイニングを投げられれば」

 まだプロの世界に飛び込んだばかり。口に出して“勝ちたい”と言うことははばかられても、ポーカーフェースの下に負けん気の強さを秘めている。24日の練習では甲子園のブルペンで調整し、明日の登板への明確な課題も口にした。

 「3巡目だと思います。1、2巡目はストレートが通用しても、3巡目で捉えられることがある。変化球を含めた配球を考えて、ワンパターンにならないようにしたい」

 ここ6度の登板は全て5回以上を投げて3失点以下。打線との歯車がかみ合えば、いつ勝っても不思議ない。ただ、前回の19日の広島戦では5回まで1安打に抑えながら、打順が3巡目に入った2―0の6回に菊池、丸、鈴木の3連打で1点を失い降板。その後に味方が追いつかれ、勝利投手の権利も消えた。その苦い経験を今回に生かす構えだ。

 阪神の新人投手がデビューから6連敗となれば、66年の久野、88年の野田に並ぶ球団ワーストタイ。非凡な才能を感じさせる未来のエース候補に、そんな不名誉な記録は似合わない。(山添 晴治)

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2017年7月25日のニュース